スキル内課金の優れたカスタマーエクスペリエンスのデザイン

スキル内課金の優れたカスタマーエクスペリエンスのデザイン

スキル内課金(ISP)を追加する際は、ユーザーにプレミアムなエクスペリエンスを提供する方法について考える必要があります。スキル内商品はスキルのエクスペリエンスを強化し、基本(無料)のスキルコンテンツを超える価値をユーザーに提供するものにしてください。

無料と有料のスキルエクスペリエンスの考え方

無料のエクスペリエンスは次のようなものである必要があります。

  • コンテンツに対して料金を支払う必要がなく十分な値打ちがあると感じさせるもの
  • 有料エクスペリエンスに興味を持ってもらうために十分な価値を提示するもの
  • 有料コンテンツを使用することで得られるものをユーザーがわかりやすく理解できるようなコンテキストを提供するもの

有料のエクスペリエンスは次のようなものである必要があります。

  • より便利な機能やツールを使用することでスキルエクスペリエンスを拡張または強化するもの
  • ユーザーにとって目新しく体験したいと思わせる追加コンテンツを提供するもの

スキル内商品の種類

サブスクリプション型

ユーザーは一律の月額料金を支払い、コンテンツまたはサービスに月単位でアクセスします。たとえば、ラジオ放送スキルでのすべてのコンテンツチャネルへのアクセスや、ポッドキャストサービスでのカテゴリー別(スポーツ、ニュース、コメディ)アクセスなどです。ユーザーがキャンセルするまで、繰り返し課金できます。

買い切り型/永続型

ユーザーは料金を支払ってスキル内のプレミアム機能にアクセスします。これらのコンテンツは永続的に利用できます。たとえば、トリビアゲームスキルの追加テーマパックや、ノベルタイプのゲームに新たなストーリー分岐を追加するコンテンツなどです。買い切り型は1回の購入で、有効期限はありません。

買い切り型/消費型

ユーザーは料金を支払って追加コンテンツにアクセスします。数量または時間が尽きるまで使用できます。たとえば、トリビアゲームのヒント、農業ゲームの通貨、ストーリースキルの期間限定の特別分岐へのアクセスなどです。消費型購入は使用して消費するものであり、すべて使用したら再購入できます。

ユーザーを引き付けるためのベストプラクティス

無料コンテンツはスキルでできることのサンプルであり、そこからユーザーをさらに引き付ける優れたプレミアムコンテンツを作成していきます。新機能やコンテンツのリニューアルなど、スキルに戻ってくるメリットを提供し、ユーザーエンゲージメントを高めましょう。スキル内商品を作成する前の時点でも、スキルが十分魅力的であるように、以下のトピックでスキルを開発するときのベストプラクティスをチェックしてください。

ユーザーがスキル内商品を見つけやすくする

お勧めを行う方法

お勧めとは、ユーザーがスキルをどのように使用しているかに基づいて、ユーザーにスキル内商品を提案することです。お勧めは、商品の購入に興味を持つユーザーを、Amazonが処理する商品フローに渡します。そこには商品の説明と価格も含まれています。お勧めでユーザーにこれらを提示する必要はありません。商品をスキルに追加する方法の詳細をご覧ください。

お勧めは3つの部分で構成されています。

  1. 現在の状態からオファーにスムーズに移行させる開始フレーズ。
  2. オファーする商品の簡単な説明と、ユーザーが使用できるかどうか。商品が買い切り型または消費型の場合、商品のpurchasePromptDescriptionに含まれている情報を繰り返さないように注意してください。ユーザーは、Amazonが処理する購入フローの中でpurchasePromptDescriptionを聞くことになるからです。

    注: 買い切り型の場合にのみ、AmazonからpurchasePromptDescriptionと価格が提示されます。サブスクリプション型の場合は、購入の確定前に価格が提示されます。

  3. ユーザーが興味を持っているかどうかを確認する明示的な確認(はい/いいえ)。たとえば「詳しく知りたいですか?」などです。


ユーザーが宝探しというスキルのすべての無料コンテンツを完了しました。

Alexa: 「6つの宝物をすべて見つけました。おめでとうございます。 洞窟探検拡張パックを入手すると、冒険をもっと楽しめます。詳しく知りたいですか?」

この例がお勧めモデルにどのように沿っているか、詳しく見てみましょう。

  1. 移行: 「6つの宝物をすべて手に入れました。おめでとうございます。 ほかにも洞窟探検ルートがあります。これを遊ぶには…」
    この移行では、Alexaはユーザーにコンテンツを完了したことを知らせ、自然な形でお勧めにつなげています。
  2. 商品説明:「…冒険をもっと楽しめます。」
    商品説明で、オファーの簡単な概要を提示します。
  3. 明示的な確認: 「詳しく知りたいですか?」
    ユーザーに対して、はい/いいえで答えられる確認を行ってから、購入フローに進みます。これはAmazonによって処理されます。


良い例 悪い例
ユーザーが商品に興味を持っているかどうかを判断します。 価格の詳細は含めません。価格はAmazonによって処理されます。
関連商品をユーザーにオファーします。 売り込み口調にならないようにしてください。
商品がユーザーに提供するものを簡単に説明します。 ユーザーの邪魔をしないようにしてください。
明示的な確認(はい/いいえ)で終了します。 一度に複数の商品のオファーはしないようにしてください。
バラエティを持たせるために毎回違う商品をオファーします。 同じ商品を続けて提案しないようにしてください。ユーザーが割り込みされていると感じてしまいます。
ユーザーに商品の数量や時間制限がわかるようにしてください。 追加コンテンツをブロックして、ユーザーが有料コンテンツで行き止まりにならないようにしてください。

直接購入の処理方法

ユーザーがアイテムを直接購入する場合は、明示的な確認を行わずにAmazonの購入フローに送信します。ユーザーがアイテムの名前を言わなかった場合は、どの商品が欲しいのかをたずねてから、購入フローに送信します。

ユーザーが購入するアイテムを名指ししました。

ユーザー: 「洞窟探検拡張パックを買いたい」

Alexa(Amazon購入フロー経由): 「洞窟探検拡張パックには、埋もれている古代の宝物を発見する新しい冒険が5つ含まれています。税込199円でのご提供です。購入しますか?」


ユーザーはアイテムの購入を希望しましたが、名前を指定していません。

ユーザー: 「拡張パックが欲しい。」

Alexa: 「今完了した冒険を続ける拡張パックは2つあります。 洞窟探検のアドベンチャーゲームと深海探査のパズルゲームです。どちらにしますか?」

ユーザー: 「深海探査。」

Alexa(Amazon購入フロー経由): 「わかりました。深海探査拡張パックには7つの新しいパズルがあります。税込399円でのご提供です。購入しますか?」

リマインダーの提供

ユーザーをスキルに引き付け続けるには、利用できるものを知らせるリマインダーが適しています。ユーザーにスキル内商品の買い物ができることをリマインドするには、ユーザーがスキルを使用しているときにプロンプトを出します。ユーザーのスキルの使い方に関連性の高いオファーを出すようにします。ユーザーが求めるもののサンプルを添えたオファーを提供したら、無料体験を再開するようにしてください。ユーザーが希望しない場合は、応答しなくてもよいようにしてください。

ユーザーが無料のアドベンチャーシリーズをプレイしており、もうすぐ無料コンテンツをクリアしてしまいます。

Alexa: 「6つの宝物を見つけました。おみごとです。 この冒険をクリアしたら、いつでも新しい冒険を入手できます。拡張パックについて聞きたいですか?」(一時停止)

「さあ、最後の宝物探しを続けましょう。あなたが暗い森を歩いていると…」


また、ダイアログフローの一時停止中に、新しいコンテンツをプレイするために戻ってくるようにユーザーに促すこともできます。

Alexa: 「7つのうち、3つのパズルを解きました。このパズルが気に入ったなら、宝探しプラスで毎月追加される新しいパズルも楽しめると思います。よろしければ、毎月のパズルや新しいアドベンチャーについてたずねてください。」(一時停止)
「さて、まだクリアするべきパズルは残っています。 深海には…」</em>

ストアのオプションをスキルに追加する

スキルの起動時に一連のアクションを提供した後は、店で買い物をするときのように商品のリストを聞くオプションを含めます。こうすることで、ユーザーが商品を購入するときに、安心して商品を見つけることができます。

  • ストアのオプションに「買い物」や「買えるもの」などの単語を含めて、何が提供されているかをユーザーがわかるようにします。
  • さらにサポートが必要なユーザーのために、ショップのオプションをヘルプインテントに含めてください。



ウェルカムメッセージで、ストアに関する情報をユーザーに知らせます。

Alexa: 「宝探しへようこそ。お宝発掘をプレイする、スコアをチェックする、購入できる他のゲームやパズルの情報を聞く。どれがいいですか?」

ユーザー: 「ストアには何があるの?」

Alexa: 「選べるコレクションは2つあります。洞窟探検パズルと深海探査パズルです。」「どちらにしますか?」

サブスクリプション型のベストプラクティス

商品がサブスクリプション型のシリーズの一部である場合は、繰り返しコストが発生することと、毎月新しいコンテンツが追加されることをユーザーが理解できるように、特に注意を促す必要があります。



ユーザーは利用できるコンテンツをすべてプレイ済みですが、さらにコンテンツを購入してプレイする可能性があります。

Alexa: 「アドベンチャーパックをすべてプレイしました。宝探しプラスはいかがでしょうか。毎月2つの新しい冒険と3つの新しいパズルをプレイできます。詳しく知りたいですか?」

サブスクリプション型の試用期間をオファーする

サブスクリプション型の支払いモデルを採用している場合、お試しを提案できます。お試しでは、ユーザーは一定期間商品を無料でプレビューできます。ユーザーが興味を持つようなメリットを伝えることはできますが、それほど重要ではない詳細を含めるのは避けましょう。お試しは「新規申込者のみ」が利用できることを明示する必要があります。 過去にサブスクリプションに登録したことがある人には、申し込み時にお試しをオファーしません。サブスクリプション型のお試し期間は最大90日に設定できます。お試し期間はAmazonの購入フローで説明するため、スキルからのオファーではお試し期間について言及しないでください。



ユーザーは大亀裂をプレイしたいと思っていますが、それはサブスクリプション型のシリーズの一部です。

ユーザー: 「大亀裂アドベンチャーゲームをプレイしたい。」

Alexa: 「大亀裂は宝探しプラスのサブスクリプションでのみ利用できます。サブスクリプションを行うと、専用のアドベンチャーのコレクションを入手できます。また、毎月1つが追加されます。新しくサブスクリプションを行うと、無料で体験できます。詳しく知りたいですか?」

ユーザー: 「はい。」

Alexa(Amazon購入フロー経由): 「宝探しプラスの最初の7日間は無料体験期間です。その後は自動的に有料会員に切り替わり、キャンセルされない限りサービスは自動的に更新され、月額料金の税込499円が課金されます。利用規約やサービスの詳細等はAlexaアプリのホームカードで確認できます。今すぐ無料体験を始めますか?」

消費型のベストプラクティス

商品が消費型の場合、商品は使用するとなくなることをユーザーが理解できるように、特に注意を促す必要があります。これを行う最適な方法は、商品名と説明で、消費型商品の数量または期間がわかるようにすることです。



ユーザーがあるレベルで詰まってしまい、クイズに正しく答えて次のレベルに進むためのヒントを購入します。

Alexa: 「レベル2までに必要な正解はあとひとつです。ヒント3個パックを買うとこの答えのヒントをもらえます。詳しく知りたいですか?」

消費型アイテムの追跡

消費型商品は、ユーザーがゲームで難しくて先に進めないところを乗り越えるために、すぐに解決できるブースターやヘルプを得ることができる、優れた方法です。しかし、やがてユーザーは商品を消費してしまいます。ユーザーにリマインダーを出したり、消費型商品の残りをたずねる機能があれば、ユーザーはその時使用できるものやいつ再購入できるかを知ることができます。

丁寧なリマインダーの例:

ユーザーは7日間有効な限定ストーリー分岐のコードを購入し、あと2日で有効期限が切れます。

Alexa: 「お帰りなさい。妖精の国で過ごせるのはあと2日です。その後は元の街道に戻ります。中断したところから続けますか?」

ユーザーの問い合わせの例:

ユーザーはゲーム内で100枚のコインを購入し、今いくつ残っているか知りたいと思っています。

Alexa: 「海賊の財宝に戻ってきてくれてうれしいです。所持品のゴールドを確認できます。または中断したところからゲームを続けられます。どちらがいいですか?」

ユーザー: 「所持品にコインはいくつ残っている?」

Alexa: 「大変です。 コインの残りは13枚です。もうすぐなくなってしまいそうです。もっと入手する方法を知りたいですか?」

購入フロー後の処理

ユーザーが買い切り型を購入したか、サブスクリプション型に登録したかにかかわらず、Amazon購入フローからスキルに戻るための誘導は丁寧に行う必要があります。消費型の場合は、利用できるようになった新しい商品インベントリーへのアクセス方法や使用方法の説明を含めることがあります。

ユーザーが、購入したサブスクリプション型の一部である大亀裂をプレイしたいと言いました。購入フロー後、すぐにリクエストに応える必要があります。

Alexa: 「大亀裂を探索しましょう。暗い森をようやく抜けると、地面に謎の裂け目がありました…」


ユーザーはトリビアゲームでヒント5個パックを購入しました。購入フロー後すぐに、ヒントにアクセスできることを通知する必要があります。

Alexa: 「トリビアで 追加ヒント5個をご購入いただきありがとうございます。使用するときは、「ヒントが欲しい」と言ってください。 それでは最後の問題に戻りましょう。今すぐヒントを使用しますか?」

ユーザーが購入しない場合も、同様に コンテキストに応じて処理する必要があります。ユーザーがすべてのコンテンツを消費し、他のオプションを拒否した場合は、セッションを終了します。



ユーザーは無料コンテンツをすべてプレイし終わりましたが、コンテンツは購入しません。

Alexa: 「6つの宝物をすべて手に入れました。いつでも戻ってきて、新しいアドベンチャーやパズルが追加されているかどうかを確認してください。さようなら。」

プレミアムコンテンツのキャンセルを簡単にする

返金やキャンセルはユーザーに判断を委ねるものであり、オファーされた商品を思い出させるきっかけとして使用するべきではありません。返金やキャンセルはすべて、購入フローを再経由してAmazonが処理します。

「キャンセル」「停止」「終了」などのグローバルインテントを、返金、キャンセル、サブスクリプション解除のインテントに変更しないでください。これらのインテントは、購入フローではなくスキルを終了します。代わりに、キャンセルを処理するためにAmazon購入フローに戻るようスキルに指示します。詳細については、返金またはキャンセルのリクエストを処理するを参照してください。

結果を最適化する

お勧めがユーザーに提示されているにもかかわらず、購入数が少ない場合、スキル内商品のオファーに含まれるキーアイテムを変更して色々と試してみることもできます。

  • スキル内商品の標準価格を変更したり、サブスクリプション型の試用期間を変更したりします。
  • 商品タイプや数量を変更して、商品の価格に対するメリットを変更します。無制限のヒントを999円で提供するよりも、1個のヒントを99円で買える方が売りやすいこともあります。
  • productOfferDescriptionと商品の概要を更新します。詳細については商品の変更をご覧ください。
  • ユーザーに商品のオファーを提供する頻度を変更してみます。
  • 商品のコンテンツを再検討します。プレミアムなエクスペリエンスにふさわしいコンテンツをもっと追加すべきかどうかを考えてみましょう。 コンテンツが古くなっている場合は、スキルに新しい商品を追加する時期かもしれません。
  • 現在の商品や商品タイプが重複していて、ユーザーが混乱していないでしょうか。さまざまなタイプの商品をオファーして、シンプルなストアにしましょう。ショートカットは消費型として提供する方がいいかもしれません。一方、プレミアムコンテンツは、永続的な買い切り型としての方がロック解除する価値が高まる場合があります。

スキル内商品オファーのメトリクスを表示するには、スキルの使用状況のレポートを確認してください。オファーのインプレッションおよびオファーのコンバージョン率を経時で追跡すると、ユーザーにとってより魅力的な商品をオファーすることで、商品改善のために加えた変更が、実際に効果があったかどうかがわかります。