スキルのパーソナライズのテストとトラブルシューティング
開発する際の考慮事項については、現在の制約と実装に関する考慮事項を参照してください。
Alexaスキルを開発したら、ユーザーエクスペリエンスをあらゆる側面からテストする必要があります。ご自身のAmazonアカウントでパーソナライズを設定し、この機能を実際と同じ状況でテストしてください。Alexaアプリでパーソナライズを取り消したときの動作や、複数のユーザー(識別済みユーザーと識別されていないユーザー)が同じアカウントでAlexaデバイスを操作したときにスキルがどのように反応するかについても、テストする必要があります。スキルにアカウントリンクが含まれている場合は、共有アカウントレベルとAlexaプロフィールレベルの両方でアカウントリンクをテストします。
スキルにパーソナライズ機能を実装する方法について詳しくは、Alexaスキルのパーソナライズを参照してください。
- スキルのパーソナライズをユーザーとして管理する
- スキルリクエストのuserId値とpersonId値を追跡する
- ユーザーが識別されない場合に再プロンプトを発話する
- スキルリクエストにpersonオブジェクトがない場合のトラブルシューティング
- スキルのパーソナライズをテストする
- パーソナライズ機能とアカウントリンクの連携をテストする
スキルのパーソナライズをユーザーとして管理する
ここで説明する手順は、パーソナライズ機能を有効または無効にするユーザーを対象としています。スキルを開発したら、ユーザーとしてパーソナライズ機能を設定してテストする必要があります。テストプランの一環として、AmazonアカウントでAlexaプロフィールを設定し、ほかの担当者にも同じアカウントでAlexaプロフィールを設定してもらいます。さらに、パーソナライズ機能を有効にしていないアカウントでもスキルをテストします。
Alexaプロフィールを設定する手順
- Alexaアプリに移動し、設定>Alexaアカウント>音声の識別の順にタップします。
- 音声を自動的に識別をオンにします。
- 「アレクサ、私の声を覚えて」と話しかけます。
- Alexaプロフィールをまだ作成していない場合は、Alexaの指示に従って作成します。

Amazonアカウントで現在パーソナライズが許可されているかどうかを確認し、必要に応じて設定を変更する手順
- Alexaアプリを開きます。
- 設定>Alexaアカウント>音声の識別>音声プロフィールの順にタップします。
- スキルをパーソナライズをオンまたはオフにします。

Alexaアプリで、スキルをパーソナライズをいつでもオフに切り替えることができます。その場合、スキルのパーソナライズ機能は使用できなくなりますが、アカウントに登録されているAlexaプロフィールは(特に削除しない限り)影響を受けません。Amazonアカウント所有者は、いつでもAlexaアプリでAlexaプロフィールを削除できます。
Alexaが、特定のAmazonアカウントに登録されているデバイスに話しかけているユーザーを識別した場合、ほかのAmazonアカウントには影響しません。プライバシーを保護するため、異なるアカウント間ではAlexaプロフィールがリンクされません。Alexaは、複数のAmazonアカウントのスキルユーザーを識別しますが、それが同じユーザーかどうかは判断できません。ユーザーの識別とスキルのパーソナライズはAmazonアカウント間で共有されません。パーソナライズされたスキルを複数のAmazonアカウントで利用する場合は、アカウントごとにパーソナライズを設定してください。
ほかのアカウントで別のAlexaプロフィールを設定する場合は、異なるAmazonアカウントで登録したデバイスで上記の手順を繰り返します。
スキルリクエストのuserId値とpersonId値を追跡する
スキルのパーソナライズを使用する場合、スキルサービスでは、スキルリクエストのuserId
値とpersonId
値を別々に追跡する必要があります。これにより、ユーザーとAlexaがゲームなどの現在進行中の対話に参加できるようになります。たとえば、1人のユーザーがゲームのパート1をプレイしており、別のユーザーがパート3をプレイしているとします。personId
を追跡すれば、それぞれのユーザーが最後に話した内容を記憶しておき、その続きからゲームを再開できます。
Alexaがユーザーを識別し、そのユーザーとパーソナライズされた対話を進める一方、別のユーザー(識別済みユーザー、または識別されていないユーザー)がAlexaに話し始める状況も考えられます。その場合、別々のユーザーからのスキルリクエストをどのように追跡すればよいでしょうか。 通常、複数のセッションを実行するスキルでは、ユーザーの利便性をできる限り高めるため、userId
とpersonId
を追跡する必要があります。
ユーザーが識別されない場合に再プロンプトを発話する
Alexaプロフィールを登録しているユーザーを、Alexaが常に識別するとは限りません。パーソナライズされた応答を提供していたスキルが、突然一般的な応答に切り替わってしまうと、ユーザーエクスペリエンスが低下する可能性があります。たとえば、Alexaが現在のユーザーを識別していないにもかかわらず、以前に識別したユーザーとのスキルセッションを継続している場合、途中から別のユーザーが会話を引き継いでいるか、ユーザーは同じでも、何らかの理由で識別に失敗したと考えられます。person
オブジェクトがないことがわかった場合、person
オブジェクトを含む新しいスキルリクエストを受け取った後で再プロンプトを発話すれば、ユーザーの声をAlexaが再度識別できる機会ができます。
スキルリクエストにpersonオブジェクトがない場合のトラブルシューティング
Alexaがスキルに送信するスキルリクエストにperson
オブジェクトが含まれていない場合、必要に応じて以下の点を確認してください。
- (開発者側)スキルの開発者コンソールで、スキルをパーソナライズを有効にします。
- (ユーザー側)デバイスを使用しているアカウントでAlexaアプリを開き、スキルをパーソナライズをオンにします。
スキルのパーソナライズをテストする
スキルを適切にテストするには、複数のユーザーが識別されているアカウントと、どのユーザーも識別されていない別のアカウントを、それぞれ1つ以上用意する必要があります。識別済みの複数のユーザーがAlexaプロフィールを作成し、音声でスキルにリクエストできる状況が理想的です。
スキルテストでは次の状況を確認します。
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ユーザーが家の中で初めてスキルを使用する場合、スキルがどのように動作するかをテストします。新しいユーザーがいない場合は、ユーザーのAlexaプロフィールを削除し、識別されていない状態で同じユーザーがスキルと対話します。その後、そのユーザーのAlexaプロフィールを再作成して、再度テストできます。
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Alexaアプリで、パーソナライズの権限付与をAlexaがユーザーに求めるかどうかテストします。ユーザーが権限を付与した場合、そのユーザーがスキルと対話する際、スキルがパーソナライズされた応答を返すことを確認します。ユーザーが権限を付与しない場合は、スキルがパーソナライズされた応答を返さないことを確認します。
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ユーザーが権限を付与し、Alexaアプリでスキルをパーソナライズをオフにしていない場合、ユーザーがスキルと対話する際、スキルがパーソナライズされた応答を返すかどうかテストします。
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識別済みで、パーソナライズされた応答を受けていたユーザーがAlexaアプリでスキルをパーソナライズをオフにした場合、スキルがどのように動作するかをテストします。スキルをパーソナライズがオフの場合は、スキルがパーソナライズされた応答を返さないことを確認してください。
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パーソナライズされた応答を受け取っていたユーザーがスキルを無効にし、その後で再び有効にした場合、どうなるかをテストします。Alexaがユーザーに、もう一度権限付与を求めることを確認してください。
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ユーザーが識別されない場合や、ユーザーが権限を付与しない場合、スキルがデフォルトのワークフローを実行するか、またはセッションを正常に終了することを確認します。
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デバイスでアカウントを切り替えた場合の動作をテストします。同じスキルテストをもう一度実行します。
パーソナライズ機能とアカウントリンクの連携をテストする
スキルがパーソナライズ機能とアカウントリンクを両方サポートする場合は、これらの連携をテストしてください。
スキルテストの前提条件
- 作成したスキルが、パーソナライズ機能とアカウントリンクをサポートしていることを確認します。
- スキルをテストするため、開発者アカウントでログインし、Alexaアプリでパーソナライズ機能を有効にします。
- Alexaプロフィールを設定する手順の説明に従い、AlexaアプリでAlexaプロフィールを1つ以上作成します。
スキルがパーソナライズ機能とアカウントリンクをサポートしており、ユーザーがAlexaアプリでパーソナライズ機能を有効にしている場合、ユーザーはデフォルトの共有アカウントレベルでアカウントリンクを実行できます。識別済みユーザーは、Alexaプロフィールレベルでアカウントリンクを実行できます。
開発者として、個人アカウントのリンクをテストするには、Alexaアプリで少なくとも1つのAlexaプロフィールを作成し、そのAlexaプロフィールでアカウントリンクを行う必要があります。その後、Alexaプロフィールでアカウントをリンクしている識別済みユーザーとしてスキルをテストします。
また、共有アカウントレベルでアカウントリンクを行い、識別済みユーザーと識別されていないユーザーの両方でスキルをテストします。
共有アカウントレベルまたはAlexaプロフィールレベルでアカウントリンクを解除し、引き続きスキルを使用した場合の動作もテストしてください。
Alexaプロフィールを使用してスキルのアカウントリンクを実行する手順
この手順は、未公開のスキル、またはまだ公開していない変更があるスキルをテストすることを前提としています。
- 前述の前提条件を満たしていることを確認します。詳しくは、スキルテストの前提条件を参照してください。
- 開発者アカウントを使用し、スマートフォンでAlexaアプリにログインします。スキルテストをスムーズに行うため、テストで使用するAlexaデバイスも、同じ開発者アカウントでログインしていることを確認します。
- Alexaアプリで、スキル・ゲームをタップします。
- 有効なスキル>開発の順にタップし、開発したスキルのリストを開きます。
- パーソナライズ機能を含むスキルを選択します。
- このスキルが有効になっていない場合は、有効にして使用するをタップします。アカウントをリンクをタップして、アカウントリンクを開始します。Alexaアプリに表示される手順に従って、個人アカウントをリンクしてください。
- パーソナライズ機能を使用するスキルが既に有効な場合は、そのスキルページで設定>アカウントを管理の順にタップします。
- アカウントを追加をタップします。画面の指示に従い、個人アカウントのアカウントリンクを設定します。
パーソナライズ機能を追加する前に、スキルのアカウントリンクを既に設定している場合は、スキルの設定ページに表示される「共有」Amazonアカウントにリンクされます。スキルで個人アカウントまたは共有アカウントがリンクされているかどうかを確認し、いずれかのリンクを解除できます。
スキルのアカウントリンクを解除する方法
- Alexaアプリのメニューでスキル・ゲームをタップします。
- スキルが公開されている場合は検索するか、有効なスキル>開発へ移動して、目的のスキルページを開きます。
- 設定をタップします。
- 設定ページで、リンクされているアカウント(共有アカウントまたは個人アカウント)を確認できます。
- 個人アカウントまたは共有アカウントのリンクを解除するには、アカウントを管理をタップします。
- 共有アカウントのリンクを解除するには、アカウントを管理ページで、共有アカウントの横にあるリンクを解除をタップします。
- 個人アカウントのリンクを解除するには、個人アカウントの横にあるリンクを解除をタップします。
アカウント所有者でない場合は、ほかのユーザーに属する個人プロフィールのリンクを解除できません。
スキルがどのレベル(ユーザー自身のAlexaプロフィール、ほかのユーザーのAlexaプロフィール、共有アカウント)でアカウントリンクしているかにかかわらず、デバイスにアクセスできるすべてのスキルユーザーがスキルをテストできます。それぞれの状況で、スキルをどのように動作させるかを決定してください。
現在のプロフィールでスキルのパーソナライズが無効になっている場合でも、スキルにアカウントをリンクできます。その場合、リンクした共有アカウントはAmazonアカウントに関連付けられます。これを行うには、目的のスキルページへ移動して有効にするをタップするか、設定>アカウントを管理>アカウントを追加の順にタップします。
パーソナライズ機能とアカウントリンクがスキルにどのように影響するかについては、スキルでのパーソナライズ機能とアカウントリンクの連携を参照してください。