スキルのビルド
ビルドでは、スキルのセットアップ、対話モデル固有の設定、サービスエンドポイントの指定などを行います。スキルの設定オプションはすべて、開発者コンソールの左側の列(サイドバー)にリンクとして表示されます。
このドキュメントでは、サイドバーのオプションの概要を説明し、詳細のリンクを掲載しています。サイドバーに表示される項目は、スキルに追加した対話モデルによって変わります。
カスタムモデル
カスタムモデルを使用するスキルの場合、メインのビルドページにスキルビルダーのチェックリストが表示されます。このチェックリストには、スキルを作成してテストの準備が完了するまでの進捗状況が表示されます。
以下の表は、カスタムモデルを使用するスキルのコンフィギュレーションオプションをまとめたものです。
これらの項目はすべて、カスタムの下に表示される左側のサイドバーにあります。
セクション | 説明 |
---|---|
対話モデル |
これらのセクションは、スキルの対話モデルの作成に使用します。 |
発話の競合 |
モデル内の複数のインテントにマッピングされる発話のリストを表示します。これを使用して、スキルの精度を低下させる可能性のある、モデルのあいまいさを検出して修正します。モデルの完全ビルドを完了すると、競合が生成されます。モデルの発話競合の検出を参照してください。 |
呼び出し名 |
スキルの呼び出し名を指定します。ユーザーがこのフレーズを話しかけると、スキルとの対話が開始されます。カスタムスキルの呼び出し名を決定するを参照してください。 |
インテント |
インテント、スロット、サンプル発話の作成と編集を行います。Alexaにおけるインテントとは、ユーザーの音声によるリクエストを満たすアクションを表します。インテントは、任意でスロットと呼ばれる引数を持つことができます。スロットとは、リクエストの中の変数情報のことです。サンプル発話とは、特定のインテントを呼び出すためにユーザーが言うフレーズのことです。各インテントにサンプル発話のセットを指定します。 関連トピック |
スロットタイプ |
カスタムスロットタイプの作成と、インテントで使用するビルトインスロットタイプの検索ができます。対話モデルに含まれるすべてのスロットに、タイプが割り当てられます。タイプに応じて、ユーザーが言ったデータの処理方法を決定します。たとえば、 関連トピック |
JSONエディター |
JSON形式のスキルの対話モデルを表示、編集します。JSONに直接変更を加えて、モデルを保存をクリックします。 JSONファイルをアップロードすることもできます。 対話モデルのJSONスキーマの詳細については、対話モデルのスキーマを参照してください。 |
インターフェース |
インターフェースでは、スキルの特定の追加機能に必要なディレクティブを追加し、リクエストタイプを指定します。スキルで使用する追加のインターフェースを選択します。各インターフェースの詳細については、リンク先のドキュメントを参照してください。
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エンドポイント |
スキルのエンドポイントを指定します。ユーザーがスキルを呼び出すと、Alexaはこのエンドポイントにリクエストを送信します。
注: ウェブサービスとしてスキルをホスティングする場合、SSL証明書を設定する必要があります。エンドポイントには信頼された証明機関が発行した証明書が必要です。あるいは、エンドポイントが証明機関発行のワイルドカード証明書を持つドメインのサブドメインである必要があります。テスト目的で自己署名証明書を作成できますが、テスト用にしか使用できません。
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インテント履歴 |
集計され、匿名化されたよく使われる発話と解決されたインテントが表示されます。このデータは、指定のロケールでスキルに1日あたり10人のユニークユーザーが存在した場合に表示されます。詳細については、カスタムスキルのインテント履歴を確認するを参照してください。 |
アノテーションセット |
アノテーションのグループの作成と編集ができます。アノテーションセットは、NLU評価ツールでNLUモデルの精度をバッチテストするために使用できます。アノテーションとは、予想されるインテントやスロットの値で注釈を付けたテスト用発話のことです。詳細については、自然言語理解(NLU)モデルのバッチテストを参照してください。 |


プリビルドモデル
以下の表は、プリビルドモデルをまとめたものです。スキルのビルドページの左側にあるナビゲーションは、完了する必要のある複数の項目を一覧にしたもので、オプションの項目も必須の項目もあります。
各モデルでは、該当するエンドポイントセクションのAWS Lambda ARNエンドポイントが必要です。
アカウントリンクが必要なモデルもありますが、アカウントリンクがオプションであったり、サポートしていないモデルもあります。
いくつかのモデルでは、ユーザーの同意を得るためにアクセス権限の有効化をサポートしており、スキルがユーザー情報にアクセスしたり、Alexaに情報を送信したりできるようになります。
en-US
ロケールでは、これらのモデルはすべてサポートされています。その他のロケールでは、サポートされていないモデルもあります。
セクション | 説明 |
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フラッシュブリーフィング |
フラッシュブリーフィングスキルは、ユーザーにニュースフィードのコントロールを渡すので、ユーザーが聴きたいときに更新できます。詳細については、次のページを参照してください。 |
スマートホーム |
スマートホームスキルを使用すると、ユーザーが簡単にスマートホームデバイスを制御でき、照明やその他のデバイスをリモート管理できます。詳細については、次のページを参照してください。 |
ビデオ |
ビデオスキルでは、ユーザーがビデオコンテンツを検索、再生できます。ユーザーはコンテンツを検索し、スキルはお勧めコンテンツを提供します。 |
音楽(日本未対応) |
音楽スキルを使用すると、ユーザーは音楽を自由に操作でき、スキル内で検索、一時停止、スキップ、シャッフル再生ができます。詳細については、次のページを参照してください。 |
会議(日本未対応) |
会議スキルを使用すると、オフィスで使用可能な会議室を検索し、予約することができます。詳細については、次のページを参照してください。 |

アカウントリンク
このセクションでは、エンドユーザーのIDを別のシステムのユーザーに接続するようスキルを設定します。カスタムモデル、または音楽モデルを使用するスキルでは、アカウントリンクは任意ですが、スマートホーム、ビデオ、会議モデルを使用するスキルでは必須です。アカウントリンクは、フラッシュブリーフィングスキルには適用されません。
アカウントリンクのコンフィギュレーションは、モデルタイプによっていくつか小さな違いはありますが、ほぼ同じです。
- カスタムモデルを使用するスキルの場合:
- アカウントリンクは任意です。
- Authorization code grant(推奨)、Implicit grantのいずれかを選択できます。
- スマートホーム、ビデオ、または会議モデルを使用するスキルの場合:
- アカウントリンクは必須です。
- アカウントリンクは、Authorization code grantを使用して設定する必要があります。
- 音楽モデルを使用するスキルの場合:
- アカウントリンクは任意です。
- アカウントリンクは、Authorization code grantを使用して設定する必要があります。
アカウントリンクの仕組みについて詳しくは、以下を参照してください。
アカウントリンクのコンフィギュレーションの方法について詳しくは、以下を参照してください:
- Authorization code grantを設定する
- Implicit grantを設定する (カスタムモデルのみ)

アクセス権限
特定の個人情報にアクセスしたり、特定のタスクを実行したりする権限をユーザーに求めるようスキルを設定するには、アクセス権限セクションを使用します。ユーザーに求めることができる権限は、スキルに含まれるモデルによって異なります。
このセクションで権限を有効にすると、スキルがその情報にアクセスしたりタスクを実行したりするための、スキルユーザーのアクセス権限を求めることができるようになります。スキルユーザーが同意するまで、スキルがこの権限を実際に取得することはありません。
フラッシュブリーフィングスキル、会議スキル、音楽スキルはアクセス権限をサポートしていないため、ここでは含まれません。
カスタムスキルのアクセス権限

権限の設定 | 説明 |
---|---|
通知 |
有効にすると、ユーザーに通知を送信するために、Alexaアプリのアクセス権限を提供するようユーザーにリクエストすることができます。 通知権限は、プロアクティブイベントを使用している既存のスキルを開くまで、表示されません。スキルのプロアクティブイベントを有効にするには、ASK CLIを使用してスキルマニフェストを修正し、プロアクティブイベントAPIリファレンスで説明されているように、この権限のスコープを含めるようにする必要があります。 |
デバイスのアドレス |
有効にすると、ユーザーに対して、デバイスに設定されたアドレス情報にアクセスする権限を、スキルが求めることができるようになります。スキルは、スキルに必要な情報に応じて、住所または国/地域と郵便番号のみのいずれかをリクエストできます。 詳細については、デバイスアドレスAPIを参照してください。 |
ユーザー名 |
有効にすると、ユーザーに対して、デバイスに設定されたユーザー名情報にアクセスする権限を、スキルが求めることができるようになります。スキルは、スキルに必要な情報に応じて、姓名または名前のいずれかをリクエストできます。 詳細については、スキルで使用するためにユーザーの連絡先情報をリクエストするを参照してください。 |
ユーザーのEメールアドレス |
有効にすると、ユーザーに対して、デバイスに設定された電子メールアドレスにアクセスする権限を、スキルが求めることができるようになります。 詳細については、スキルで使用するためにユーザーの連絡先情報をリクエストするを参照してください。 |
電話番号 |
有効にすると、ユーザーに対して、デバイスに設定された電話番号にアクセスする権限を、スキルが求めることができるようになります。 詳細については、スキルで使用するためにユーザーの連絡先情報をリクエストするを参照してください。 |
リストの読み込みとリストへの書き込み |
有効にすると、ユーザーの買い物リストとやることリストにアクセスする権限を、スキルがリクエストできるようになります。スキルの要件に応じて、これらの両方、またはどちらかを有効にすることもできます。 詳細については、Alexaの買い物リストとやることリストにアクセスするを参照してください。 |
Amazon Pay |
有効にすると、Amazonアカウント情報を使用してスキルで商品やサービスの代金を支払うために、スキルがユーザーに権限をリクエストできるようになります。Alexaスキル向けAmazon Payに関するFAQを参照してください。 |
リマインダー |
有効にすると、リマインダーを送信する権限をユーザーに求めることができるようになります。 詳細については、Alexaリマインダーの概要を参照してください。 |
位置情報サービス |
有効にすると、ユーザーの位置情報を取得して使用する権限をユーザーに求めることができるようになります。これはデバイスアドレス情報とは異なります。位置情報サービスがユーザーアカウントの住所情報ではなく、ユーザーの動的な位置を参照しているためです。 詳細については、Alexaスキル向け位置情報サービスを参照してください。 |
Alexaスキルメッセージング |
Alexaスキルメッセージングは、他のアクセス権限のいずれかが有効にされた場合にのみ表示され、Alexaスキルメッセージングを直接有効にすることはできません。表示されると、Alexaスキルメッセージングは、スキルにメッセージを送信するのに必要なクライアントIDとクライアントシークレットの値を提供します。 詳細については、次のページを参照してください。 |
スマートホームとビデオスキルのアクセス権限

権限の設定 | 説明 |
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Alexaイベントを送る |
スマートホームスキルの場合、有効にしてユーザーがアクセス権限を付与すると、スキルからイベントをAlexaイベントゲートウェイに送信できるようになります。この権限を利用して、状態予測レポートをAlexaに送信できます。 ビデオスキルの場合、有効にしてユーザーがアクセス権限を付与すると、スキルからメッセージをAlexaインバウンドイベントエンドポイントに送信できるようになります。スキルでAlexaディレクティブに非同期でメッセージで応答し、状態変更イベントを送信できるようになります。 詳細については、次のページを参照してください。 スマートホーム ビデオ |
Alexaスキルメッセージング |
これはAlexaイベントを送るが有効になっている場合にのみ表示されます。表示されている場合、スキルにメッセージを送信するのに必要なクライアントIDとクライアントシークレットの値を提供します。 これらの値の使用方法の詳細については、以下を参照してください。 スマートホーム ビデオ |
関連トピック
開発者コンソール:
- 開発者コンソールを使用したスキルの管理
- スキルの作成と対話モデルの選択
- スキルのテスト
- スキルストアの詳細と公開範囲を定義する
- スキルをテストして認定を申請する
- スキルの使用状況のレポート
- 支払いと収益を確認する
カスタムモデルとプリビルドモデル: