Alexaスキルのベータテストを行う
Alexaスキルを一般公開する前に、限定されたユーザーを対象にスキルのベータ版をテストできます。スキルのベータテストツールを使って、スキルをテストし、ユーザーからのフィードバックを収集します。スキルのベータテストツールは、既存のスキルに加えた変更をテストするためにも使用できます。その場合、公開中のスキルを一般公開したままテストを行えます。テスターの追加と削除やテストの終了はいつでも行えます。テストサイクル中は常にスキルのフィードバックを得ることができ、本番リリースの前にスキルを修正できるので、コストを削減できます。ベータテストツールは、優れたスキルを作成するのに役立ちます。
セキュリティ
ベータ版のスキルを使用するには、ベータテスターが使用するAlexaデバイスに登録されたメールアドレスが、ベータテストへのアクセス権限の管理に使用されるメールアドレスと一致している必要があります。
そのメールアドレスがベータテスターのAlexaデバイスに登録されていない場合、テスターはそのメールアドレスを使用してAmazonアカウントを作成し、Alexaデバイスに登録できます。または、テスターがスキル開発者に連絡し、デバイスに登録したメールアドレス宛てに別の招待を送信してもらうこともできます。
前提条件
ベータテストツールでスキルをテストできるようにするには、スキルが以下の条件を満たす必要があります。
- ビルドページの記入が終わっていること
- 公開>スキルのプレビューの必要なフィールドがすべて記入されていること
- 公開>プライバシーとコンプライアンスの必要なフィールドがすべて記入されていること
- 認定>検証のすべてのテストにスキルが合格していること
スキルでベータテストを実行できるかどうかを確認するには、公開>公開範囲に移動し、ベータテストを展開します。スキルに必要な情報が入力されていない場合、ベータテストを利用できないことを示すメッセージが表示されます。
必要な情報をすべて入力すると、ベータテストツールでスキルをテストできるようになります。また、これらの前提条件を満たすことで、スキル認定の準備も整います。
公開中のスキルのベータ版にベータテストツールを使用する
公開中のスキルがある場合でも、ベータ版のスキルを作成できます。ベータ版にアクセスできるテスターは、公開中のバージョンにはアクセスできません。テスターは、ベータテストから削除してもらうようAmazonに依頼できます。削除が完了したら、このテスターはAlexaアプリで公開中のスキルを再度有効にできます。
公開後にスキルの修正やアップデートを行うで説明されているように、スキルを公開すると、ユーザーはそのバージョンを利用できるようになります。
以下のように、開発者コンソールには、スキルの公開中のバージョンと開発中のバージョンが表示されます。編集をクリックして、開発中のバージョンを変更します。この開発中バージョンでは、公開中のものとは別のエンドポイントまたはアマゾン ウェブ サービス(AWS)のLambda関数を使用して、元のスキルが変更されないようにします。前提条件に記載されている条件をすべて満たしていることが確認できたら、スキルのベータテストを作成する手順を実行します。
スキルのベータテストを作成する
前提条件を満たすと、ベータテストツールでスキルをテストできるようになります。開発中バージョンのスキルのベータテストを作成するには、次の手順を実行します。
Alexa開発者コンソールでベータテストを作成するには
- Alexa開発者コンソールを使用してスキルを編集します。
- 公開>公開範囲ページに移動します。
- ベータテストを展開表示して、Start Testをクリックします。
- リンクアクセスを管理するのテスターのEメールアドレスを入力で、各テスターのメールアドレスを追加します。このEメールアドレスは、テスターがAlexaアカウントに使用しているアドレスと一致している必要があります。
- セミコロンまたは改行を入れてEメールアドレスを区切ります。
- ファイルでEメールアドレスを一括でアップロードするには、一括アップロードをクリックします。これらのアドレスは必ず、セミコロンまたは改行、あるいはその両方で区切ってください。
- テスターのメールアドレスを保存するには、追加をクリックします。
Amazonはメールアドレスを検証し、重複がないことを確認して、テストに追加します。有効でないメールアドレスが1つ以上ある場合は、エラーが表示されます。メールアドレスを修正してから、追加を再度クリックします。 - 有効なテスターのリストを確認します。スキルが審査中でない限り、テスト開始後にもテスターの追加や削除ができます。
- ベータテストへのリンクをコピーするには、共有リンクでリンクをコピーをクリックします。
Windowsのメモ帳やMacのTextEditなど、参照しやすい場所にリンクを貼り付けて保存します。このリンクはベータテスターへのメールに含めます。 - サンプルメールを表示するには、メールテンプレートを表示をクリックします。
ベータテストのリンクをテスターと共有する
ベータテストを作成したら、テスターにメールを送信して、ベータ版スキルが利用可能になったことを通知します。テスターを招待し、スキルをテストしてフィードバックを開発者のメールアドレスに送信してもらいます。メールには以下のサンプルテンプレートを使用できます。
このベータ版スキルのテストに招待されています。
スキル名:[スキル名] - ベータ版 [ベータテストへのリンクを貼り付けます]
スキルの説明:[スキルの説明を追加します]
スキルのテストを開始するには、ベータテスターが各自のモバイルデバイスでリンクをクリックし、Amazonアカウントにログインしてスキルのベータテストツールの利用規約に同意する必要があります。その後、テスター側でAlexaアプリからベータ版スキルを有効にします。
スキルのベータテストを管理する
ベータテスト中、Alexa開発者コンソールの公開>公開範囲のベータテストセクションにあるダッシュボードで、どのテスターがベータテストのリンクにアクセスしたかを確認できます。テスターの追加・削除やテストの終了は、ダッシュボードから実行できます。
ベータテストからテスターを削除する
実行中のテストからいつでもテスターを削除することができます。テスターを削除すると、そのテスターはベータ版スキルにアクセスできなくなります。ほかのテスターは引き続きテストを実行します。対象スキルに公開中のバージョンと開発中のバージョンの両方がある場合、削除されたテスターは公開中のバージョンにのみアクセスできるようになります。
Alexa開発者コンソールでベータテストからテスターを削除するには
- Alexa開発者コンソールを使用してスキルを編集します。
- 公開>公開範囲ページに移動します。
- ベータテストを展開表示します。
- 削除するテスターのメールアドレスに移動し、削除をクリックします。
Amazonがテスターのリストを更新します。
ベータテストにテスターを追加する
スキルが審査中でない限り、既存のベータテストに1人以上のテスターを追加できます。審査中は、ベータ版スキルを既に有効にしているテスターのみがテストに参加できます。スキルが合格または不合格となって審査が完了すると、ベータテストにユーザーを追加できるようになります。
Alexa開発者コンソールでベータテストにテスターを追加するには
- Alexa開発者コンソールを使用してスキルを編集します。
- 公開>公開範囲ページに移動します。
- ベータテストを展開表示します。
- リンクアクセスを管理するのテスターのEメールアドレスを入力で、テスターのメールアドレスを追加します。
このボックスに直接Eメールアドレスを入力するか、一括アップロードをクリックしてEメールアドレスが含まれるCSVファイルをアップロードできます。 - 追加をクリックしてEメールアドレスを検証します。必要に応じて、エラーを修正し、追加を再度クリックします。
画面には、新規追加されたテスターと既存のテスターが表示されます。新しく追加されたテスターにも、ベータテストへのリンクを忘れずに送信してください。
ベータテストを終了する
デフォルトでは、90日を経過するとベータテストは終了します。90日が経過する前でも、テストはいつでも終了できます。
Alexa開発者コンソールでベータテストを終了するには
- Alexa開発者コンソールを使用してスキルを編集します。
- 公開>公開範囲ページに移動します。
- ベータテストを展開表示します。
- テストを終了をクリックします。
- 確認メッセージが表示されたら、はいをクリックします。
ベータテストに関するよくある質問
ベータテストに関するよくある質問(FAQ)を以下に示します。
- 質問: スキルのベータテストツールは無料ですか?
- はい、スキルのベータテストツールは無料のサービスです。
- 質問: どうすれば自分のベータ版スキルを友達や家族と共有できますか?
- 友達や家族がAlexaアカウントで使用しているEメールアドレスを入手します。これらのEメールアドレスをベータテストに追加します。その後、テスターにメールを送信します。このメールには、スキルのベータテストツールで生成されたスキルへのセキュアなリンクを含めます。メールを受信したテスターは、各自のモバイルデバイスでリンクをクリックし、Amazonの認証情報でログインして、スキルのテストへの参加を選択します。テスターがAlexaアプリでベータ版スキルを有効にすると、そのスキルは、Amazonアカウントを登録したすべてのデバイスで自動的に有効になります。
- 質問: ベータ版の有効期間はどれくらいですか?
- ベータ版は最長で90日間有効にできます。その時点で、ベータテストは自動的に終了します。90日の期間中は、いつでもベータテストを終了することができます。ただし、延長することはできません。新しいベータテストを作成できますが、その場合、元のテストを作成したときと同じ手順を実行する必要があります。
- 質問: 1つのスキルにつき最大で何人のベータテスターを招待できますか?
- 招待できるテスターの数は500人までです。
- 質問: ベータテスターが、スキルとは異なるリージョンやロケールのデバイスを使用することはできますか?
- スキルが全てのリージョンで使用できる場合、またはベータテスターのデバイスと同じリージョンやロケールで使用できる場合は、スキルを使用できます。ベータテスターがスキルとは異なるリージョンやロケールのデバイスを使用している場合、スキルを使用できません。
- 質問: スキルの公開中のバージョンとベータテスト中のバージョンを並存させることはできますか?
- はい。一般公開される公開中バージョンと、一部のテスターが利用できるベータテストバージョンは並存が可能です。ただし、ベータテスターがベータ版スキルを有効にすると、テストからそのテスターを削除するか、テスター自身がテストからの削除を選択するか、またはベータテストが終了するかのいずれかでない限り、公開中バージョンのスキルにはアクセスできなくなります。
- 質問: テスターにメールが届かないのはなぜですか?
- Amazonが開発者に代わってテスターにメールを送信することはなくなりました。このメールテンプレートを使用して、リンクをテスターと直接共有してください。正しいリンクを確認するには、公開>公開範囲>ベータテストに移動して、リンクをコピーをクリックします。
- 質問: テスターはベータ版スキルを有効にするためのリンクをどのように取得できますか?
- 採用するテスターのメールアドレスを追加してベータ版スキルへのアクセス権限を付与したら、ベータテストのリンクをテスターと共有できます。Amazonが開発者に代わってテスターにメールを送信することはなくなりましたが、このメールテンプレートを使用してメールを送信できます。テスターは、各自のモバイルデバイスでリンクを開いて、Alexaアプリからベータ版スキルを有効にすることができます。リンクに加えて、具体的なテスト手順の説明をテスターに送信したり、既知の問題をテスターと共有して有益なフィードバックを取得したり、フィードバックの収集に役立つ可能性のある資料(アンケートなど)を送信したりすることもできます。
- 質問: あるスキルの異なる複数のベータ版を、複数のグループに公開できますか?
- いいえ。スキルの複数のバージョンを公開することはできません。
- 質問: ベータテスターはどのようにフィードバックを送信できますか?
- テスターは開発者に直接フィードバックを送信します。
- 質問: ベータ版ユーザーはスキルが公開中かベータ版かを見分けることができますか?
- ベータ版スキルのアイコンには、devタグが表示されます。
- 質問: スキルをベータ版として公開するには、認定を受ける必要がありますか?
- スキルのベータテストには認定は不要です。
- 質問: ベータを公開した後に、ベータ版を更新できますか?
- はい。公開した後でもベータ版を更新できます。
- 質問: 開発者は、スキルのベータテストツールで実際のアカウントリンクを使用できますか?
- はい。開発者は、ベータテストツールでアカウントリンク機能を使用できます。
- 質問: ベータテストからテスターをどのように削除できますか?
- ベータテストへのアクセス権限を削除するには、メールアドレスの横にある削除ボタンをクリックします。テストを終了して、テスター全員のアクセス権限を削除することもできます。
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最終更新日: 2024 年 06 月 20 日