Fire TVでの開発について
Fire TV対応のアプリを開発する場合は、スキル(Java開発者、ウェブ開発者、コンテンツ開発者)やプラットフォーム(Android、HTML5ウェブアプリ、React Native)、必要な機能(広告、認証)に応じて、さまざまなフレームワークやオプションから選択することができます。
Fire TVは、Androidオープンソースプロジェクト(AOSP)のフォークをベースにしたオペレーティングシステムであるFire OSで動作します。Fire OSはAndroidアプリとの互換性を維持しており、従来のさまざまなAndroid搭載デバイスで動作するように設計されています。そのようなデバイスの1つであるFire TVデバイスは、Amazonの主力となるFire OS製品です。
Fire TVでは、Androidアプリ、HTML5ウェブアプリ、React Nativeアプリがサポートされています。新しいアプリを作成するか、既存のアプリをFire TVに移植できます。このページの情報は、Fire TVでの開発を始める際に役立ちます。
Fire TV対応Androidアプリの開発
Fire TV対応Androidアプリの開発には、Androidの開発で既に使用しているツール、IDE、APIを使用します。
Fire TV対応の新規アプリを作成する場合
アプリを一から構築する場合は、次のトピックを参照してください。
- 開発環境のセットアップ: Androidを初めて開発する場合、まずはこのページを参考にして環境を設定してください。
- Fire TV対応Androidアプリの作成方法: このページでは、Fire TV対応アプリを初めて開発して実行する際の手順を説明します。
- adbを使用してFire TVに接続する方法: ADBを使用して、開発用コンピューターをFire TVに接続し、アプリのインストール、テスト、デバッグを行います。
- アプリのインストールと実行: Amazonアプリストアに申請する前に、テスト目的でFire TVにアプリをインストールして実行し、その後アンインストールします。
Fire TV対応アプリの開発オプションは以下のセクションで確認できます。
既存のアプリをFire TVに移植する場合
既存のAndroidアプリを移植するには、既存のAndroidアプリをFire OSに移植する方法を参照してください。以下のように便利なSDKがあります。
- Appstore請求サービス対応SDK: Google Play Billing Libraryを反映したAPIです。
- A3L SDKs: アプリストアに依存しない抽象化ライブラリで、認証、位置情報、クラウドメッセージングサービスに対応します。
また、アプリが現在使用しているAPI、サービス、機能も考慮する必要があります。Amazonアプリストアの要件を満たすために、アプリに変更を加える必要があるかもしれません。詳細については、サポートされていないAPI・サービス・機能がないかどうかを特定するを参照してください。
Fire TV対応アプリの開発オプション
Fire TV対応アプリの適切な開発オプションを検討する際は、ご自身のスキルを考慮してください。得意とするのはJavaベースのAndroid開発でしょうか。HTML5/ウェブ開発でしょうか。それともコンテンツ開発でしょうか。 以下のオプションから、経験とアプリの要件に合った方法を選んでください。
Fire TV向けのAndroid開発
Fire TV対応アプリは、Androidツール(Android StudioやAndroidフレームワークなど)を使用して開発できます。Androidのドキュメントには、アプリの開発に役立つサンプルコード、ドキュメント、ガイドラインが用意されています。大まかな手順のチュートリアルとして、Fire TV対応Androidアプリの作成方法も参照してください。
Fire TVはAndroidをベースとしているため、Androidで動作するほとんどのアプリはFire TVでも動作します。違いは、サービスだけです。Fire TVには、Googleのサービスではなく、Amazonのサービスを使用する必要があります。詳細については、Fire TVとAndroid TVにおける開発の違いを参照してください。また、Fire OSの異なるバージョンにも対応する必要があります。
- Android 14搭載Fire TV: Android 12ベース(APIレベル31)、Android 12Lベース(APIレベル32)、Android 13ベース(APIレベル33)、Android 14ベース(APIレベル34)
- Fire OS 8: Android 10ベース(APIレベル29)、Android 11ベース(APIレベル30)
- Fire OS 6: Android 7.1ベース(Nougat、APIレベル25)
- Fire OS 7: Android 9ベース(Pie、APIレベル28)
- Fire OS 5: Android 5.1ベース(Lollipop、APIレベル22)
Fire TV対応HTML5ウェブアプリの開発
ウェブ開発者向けに、Amazon Fire TVではHTML5ウェブアプリがサポートされています。開始するには、次のトピックを参照してください。
- ウェブアプリの開発について: ウェブアプリの作成に関するヒントが含まれています。
Fire TV向けのReact Native開発
React Native開発者向けに、Amazon Fire TVでは、このオープンソースのJavaScriptフレームワークがサポートされています。React Nativeは、もともとはモバイルプラットフォーム向けに設計されていましたが、TVなど、ほかのプラットフォーム向けの開発にも使用できます。開始するには、次のトピックを参照してください。
- React Nativeを使用した開発の開始: 環境を構成し、Fire TV対応アプリをビルドします。
- 既存のReact NativeプロジェクトへのTVサポートの追加: 既存のReact NativeプロジェクトにTVサポートを構成して追加します。
- サポートされているReact Nativeライブラリ: Fire OSと互換性のあるReact Nativeライブラリを確認します。
Amazon Fire TV対応アプリに使用されるAmazon API
Amazon Fire TV対応アプリを作成する際、堅牢性を高めるためにほかのAmazon APIを実装することもできます。
- アプリ内課金(IAP)API: Fire TVを購入し、Amazonアカウントに登録すると、自動的にAmazon支払いプロファイルが設定され、追加の設定をすることなく、アプリやアプリ内課金アイテムを購入できるようになります。Amazon Fire TVとFire TV Stickは、Amazonアプリ内課金のAPIをサポートしているため、消費型アイテムや非消費型アイテムのほか、定期購入もアプリ内で販売することができます。
Fire TV APIとSDKの詳細については、SDKとサンプルを参照してください。
ゲームアプリの開発
ゲームアプリを開発する場合、サードパーティが開発したフレームワークでもAndroidで動作するものは多数あります。Unity、Cocos2d-x、GameMaker、またはモバイルアプリ開発者がよく使うほかのシステムに精通している場合、Fire TV対応ゲームのパッケージングは容易です。APKファイルを生成できれば、Fire TVにインストールできます。
デバイスの仕様
Amazon Fire TVでサポートされるデバイスの仕様(ビデオの形式、DRM、コーデック、解像度など)については、Fire TVのデバイス仕様を参照してください。それぞれのデバイスに関する、詳細の仕様を確認できます。
一般に、Fire TVには柔軟性があり、幅広い種類のアプリで高いパフォーマンスを提供します。パワフルなクアッドコアCPUと、専用のGPUを備えています。最新のAmazon Fire TVのハードウェアは、4GBのRAMと32GBの内部ストレージを備え、4K Ultra HDビデオの出力、HDR、ドルビーアトモスオーディオに対応しています。これらの機能を備えるFire TVでは、メディアのストリーミングのほか、あらゆる種類のアプリやゲームを実行できる適切な仕様が整っています。
Fire TVに関するフォーラム
ご不明な点やご質問、ご意見などがある場合は、Amazon開発者フォーラムのFire TVとFire TV Stickのカテゴリー(英語のみ)を利用してください。
Last updated: 2025年9月16日