名作映画「フィールド・オブ・ドリームス」のセリフ「作れば、彼はやってくる」になぞらえれば、「作っても、見つけてもらえなければ人は来ない」でしょう。 厳密には引用とは言えませんが、これは事実です。
何百万ものアプリがある中、自分のアプリを目立たせるにはどうすればよいでしょうか。 ほとんどの場合巨額の広告費を投じる余裕がなく、その中で何ができるでしょうか。
そこで必要になるのがASOです。 ASOはApp Store Optimizationの略で、注目度と検索順位を上げるためにアプリを最適化することを意味します。
ASOをアプリに適用する方法を見ていきましょう。Amazonデバイス対応アプリの開発者は必見です。
開発者名
アプリの前に、まずは会社名について考えましょう。アプリタイトルとキーワードだけでなく、開発者名も検索でインデックスされます。ですから、思いついた名前をそのまま採用するのではなく、個性的かつ創造的で、目を引く名前を検討してください。Mojang(Minecraft)、ConcernedApe(Stardew Valley)、InnerSloth(Among Us)が良い例です。歴代ランキング上位のインディゲーム(英語のみ)の一覧を見ると、いわゆる超人気無料ゲームの開発会社が手掛けたものは1つもなく、それらを模したような名前が多数見つかります。そうしたキーワードを名前に盛り込むのは得策のように思えますが、似通った名前があふれる中、開発者やアプリがユーザーの印象や記憶に残りません。少なくとも、知的財産権などを侵害してAmazonアプリストアのコンテンツポリシーに違反することは避けてください。
すでにAmazon Developerアカウントを登録し、名前の付け方に後悔しているとしても、心配しないでください。 新しいアカウントを作成する必要はなく、このガイドに従って名前を更新すればよいのです。
アプリタイトル
アプリのタイトルは、ユーザーにとっての第一印象になります。人目を引き、わかりやすく、かつ個性的なものにする必要があります。ありふれた言葉では、何千もの検索結果に埋もれてしまいます。
「Netflix」は、シンプルな単語を組み合わせて、それがどのようなものかを正確に伝えています。「Minecraft」も、「YouTube」も同様です。NetflixとYouTubeは、立ち上げたときには小さなスタートアップ企業でした。Minecraftは、独立系ゲーム開発会社が手掛けたゲームですが、もし「Block Builder」といったありきたりの名前だったら、ここまで人気を博していなかったでしょう。
検索結果のタイトルリンクに関するGoogleのガイドをご確認ください。
カテゴリー
アプリのカテゴリーを適切に選択することは非常に重要です。ユーザーは新しいアプリを探す際、カテゴリーから検索することがよくあるからです。 詳細については、こちらのドキュメントを参照してください。
サブカテゴリーも忘れずに選択しましょう。この情報があると、ユーザーがカテゴリーで絞り込んで検索しているときに、アプリを見つけやすくなります。カテゴリーによっては、さらに分類できます。これを利用して、アプリにどのような機能があるかを知らせましょう。
次に、手順2: アプリのターゲットを指定するに進みます。サポート対象デバイスおよび配信地域に関するガイドを参照してください。
対象ユーザー
アプリがすべての年齢層向け、または子ども向けの場合は、子ども向けアプリに関するポリシーに記載された要件に従ってください。従っていないと、配信を制限されることがあります。子ども向けのアプリを作成したにもかかわらずポリシーに準拠しなかった場合、アプリが子どもに配信されないため、ASOにかけた努力が無駄になってしまいます。
コンテンツレーティング
Amazonアプリストアのコンテンツポリシーで、アプリがポリシーに準拠していることを確認してください。ポリシーに違反すると、Amazonアプリストアへの申請に時間がかかることや却下されることがあります。ASOと関連の深いAmazonアプリストアのリスティングとプロモーションに関するポリシーにも目を通すことをお勧めします。このガイドは、一人でも多くの人にメタデータが表示されるよう、アプリのメタデータがポリシーに準拠していることを確認するのに役立ちます。
ユーザーデータのプライバシーについては、アプリがユーザーの信頼を得るのに必要なラベルのみを選択します。
続いて、手順3: Amazonアプリストアの詳細を追加するに進みます。アプリに適した価格を選択してから、以下を設定します。
表示タイトル
表示タイトルは、ユーザーに表示されるタイトルです。デフォルトではアプリタイトルと同じですが、社内で別のタイトルを使用する場合は、アプリタイトルを社内用タイトルに、表示タイトルを外部用タイトルに設定できます。したがって、ASOにとって重要なのは表示タイトルということになります。
アプリの説明と特徴(箇条書き)
アプリの説明は的確にわかりやすく記述します。検索結果にアプリが表示されても、アプリの説明がわかりにくかったり目を引くものでなかったりすると、ユーザーにダウンロードされないため意味がありません。アプリの特徴(箇条書き)も同様です。これらは検索結果およびAmazon外のLLMでもインデックスされます。
キーワード
キーワードは省略可能ですが、省略せずに入力しましょう。 Amazonの検索アルゴリズムでインデックスされ、ユーザーがアプリを探すときに非常に役立ちます。
ユーザーの視点から検索エクスペリエンスを想像してみてください。タスク管理アプリを探している場合、どのように検索しますか? 検索バーに「タスク管理アプリ」と入力し、評価やレビューが一番高いものを選択するというのが、最も一般的な方法かと思います。「やることリスト」と呼ばれるタスク管理アプリの場合、キーワードに「タスク管理」と入力しておくと、その検索語でもインデックスされます。
アプリのメタデータの詳細 |
必須・任意 |
最大文字数 |
説明 |
表示タイトル |
必須 |
200文字 |
Amazonアプリストアでユーザーに表示されるアプリのタイトル |
詳細説明 |
必須 |
4000文字 |
Amazonアプリストアのウェブサイトで表示される、アプリの詳細な説明 |
簡潔な説明 |
必須 |
1200文字 |
モバイルデバイスで表示されるアプリの簡潔な説明 |
アプリの特徴(箇条書き) |
必須 |
10行 |
アプリの主な特徴を最大10個(1行に1つ)の箇条書きで入力。これらの特徴は、Amazonアプリストアのウェブサイトに箇条書き形式で表示されます。 |
キーワードの追加(省略可能) |
省略可能 |
|
ユーザーがAmazonアプリストアでアプリを見つけるのに役立つ検索語句。複数の語句を区切るには、カンマまたはスペースを使用します。 |
ローカリゼーション
使用言語が異なる複数の地域でアプリを公開するのであれば、別の言語を追加することをお勧めします。ポルトガル語圏のユーザーはアプリ検索に英語のキーワードではなく、ポルトガル語を使用するでしょう。地域に応じて異なる表示タイトルを追加することもできます。 詳細については、アプリを海外へ配信する方法を参照してください。
画像と動画
画像と動画の良し悪しは、検索結果には直接影響しなくても、間接的に影響することは言うまでもありません。写真の画質が良いほど、アプリをダウンロードする人は増え、検索結果でより上位に表示されるようになります。低画質の画像で紹介されているアプリをダウンロードする人はいるのでしょうか。 アプリの質が良くないと思われてしまいます。
タブレットのアセット(正方形アイコンを含む)はすべてのアプリに必須ですが、Fire TVのアセット(16:9画像を含む)はFire TV対応アプリにのみ必要です。Fire TV対応アプリの場合、低画質のタブレット用アイコンで済ませたくなるかもしれませんが、Amazonウェブサイトに表示されるアプリの画質が低くなるため、必ず高画質の画像を使用しましょう。
次に、手順4: 確認して申請するに進みます。アプリを申請すると、承認プロセスを経て公開されます。ここでひと段落つきました。お疲れ様でした。 ただしやるべきことはまだたくさんあるので、早速取りかかりましょう。
アプリを期待どおりにヒットさせるには、ほかにどのようなことができるでしょう。
ユーザーの検索エクスペリエンス
ユーザーはどのようにアプリを検索するのでしょうか。
Fireタブレットでは、画面上部のユニバーサル検索バーでアプリを検索する場合もあれば、Amazonアプリストアで直接検索する場合もあります。
Fire TVでは、タイトルを入力して検索する場合や、Alexa音声コマンドを使用する場合があります。
ユーザーは必ずしもおすすめの方法で検索するわけではありません。技術的に詳しいユーザーもそうでないユーザーも同じように大切な存在です。
できる限りの方法でアプリを検索してみてください。アプリの検索順位がより上位になる検索方法があれば、 その理由を考え、すべてのプラットフォームでアプリの検索順位を上げる方法を検討しましょう。
アプリの検索順位は常に一定であるとは限りません。アルゴリズムもユーザーの好みも変化します。アプリの品質向上には常に取り組む必要があります。画像やキーワードなども同様です。
評価とレビュー
アプリに対する評価とレビューをモニタリングしましょう。多くの開発者は否定的なレビューを受けると反論しがちですが、レビューはユーザーからの率直なフィードバックにすぎません。内容が公正かどうか、自分に非があるかどうかは、問題ではありません。考えるべきなのは、ユーザーエクスペリエンス向上を実現するために何ができるかです。 悪いレビューを受けることは誰にでもあります。そこからどう学ぶかが重要なのです。
広告とプロモーション
Fire TV対応アプリの場合、Fire TVのセルフサービス広告コンソールでアプリを宣伝することを検討してみましょう。新しいアプリは埋もれてしまいがちですが、プロモーションにひと手間かければ、口コミや検索順位の向上によって、アプリが自然に広まっていくことになります。
以上です。 世の中にはアプリがあふれ、ユーザーは自由に選べますが、魅力的なアプリを開発すれば、ユーザーはダウンロードするでしょう。必要なのは、アプリの魅力を知ってもらうことです。頑張りましょう!ご質問、フィードバック、または他の開発者とアプリについて情報交換をしたい場合は、Amazon開発者向けコミュニティ(英語のみ)をご確認ください。