Amazonアプリストアにアプリを公開してくださっている開発者さまからのリアルな体験談をお届けする「Voice of Developers」。
第2弾として訪問したのは、フルオートのスマホRPGゲーム「放置少女」を手がけるFightSong社。2018年に入って更にアプリの人気が加速し、Amazonアプリストア内でも1年前と比べて売上が13倍になっています。
今回はFightSong社が中国で開発を進めた「放置少女」を日本でリリースするまでのエピソードや、少しユニークな「Amazonアプリストア活用方法」をお伺いしました。
お話をしてくださったのは、「放置少女」の生みの親のひとりである冷 楊(れい よう)氏と、そして現在のマーケティングを手がける大田 奈々美(おおた ななみ)氏のお二方。
FightSong株式会社 「放置少女」運営 新卒でFightSongに入社。「放置少女」の最初の立ち上げ時期からゲーム・SNS運営などを担当し、現在に至る。 |
FightSong株式会社 マーケティング 2018年1月にアパレル業界から中途入社。「放置少女」一周年記念を経験し、その後同社にてスマホゲームのマーケティング業務に従事。 |
大田(敬称略):「弊社のアプリ『放置少女 〜百花繚乱の萌姫たち』は三国志を世界観にしたゲームです。放置系の美少女RPGゲームなので、放置しているだけで美少女キャラクターを育成して強くすることができます。
キャラクターを育成しながら他のプレーヤーと同盟を組み、同盟が上位に入れば城を取り合う『傾城の戦い』に参戦、更にその上位の勢力値の同盟は『群雄争覇』という争いに参加できるようになります。
2017年3月に日本でリリースした際には、20万人以上の方に事前登録をいただきました。現在のDAUはだいたい13万人弱、継続率で言うと45%以上の方にプレイし続けていただいています。」
※「放置少女」のゲームに登場する美少女キャラクター達。アプリを開いていなくてもキャラクターを育成できるので、レベル上げを煩わしく感じる人やゲームをやり込む時間を取れない人など、幅広い層から人気を集めている。
冷:「はい、今年の3月に1周年記念として浅川梨奈さんを起用したテレビCMを放映したり、ニコニコ生放送で5人のゲストの方をお招きして24時間の放送を行ったりしました。
CMは渋谷のスクランブル交差点でも同時放送していましたし、ニコニコ生放送は13万人以上の方にお越しいただき、コメント数は6万件を超えていました。たくさんの新規ユーザー様にお越しいただける良い機会になったと思います。」
冷:「そうですね、弊社が日本で最初にリリースしたのは『ホウチ帝国』というタイトルで、その後『放置少女』をリリースしました。『放置少女』の開発にかかったのは2ヶ月半から3ヶ月弱だと思います。」
冷:「メンバー皆遅くまで本当に頑張っていましたし、そうなることを願っていました。ただ、日本で『放置少女』を出したときは社長含め3人のチームでしたし、最初は大変でしたね。今では人数も増えてきましたが、リリース当時は本当に何もないところからのスタートでした。」
大田:「今もプロモーションをかける時は冷と必ず話すのですが、『放置少女』への想いは彼女が一番強いと思います。」
冷:「やはり一から見ているので、思い入れがありますね。まだまだ不足していることもありますが、もっと良いものにして行きたいと思っています。」
大田:「そうですね。本当に正直なお話をすると、Amazonに先行配信をするのは『テスト配信』や『クローズドベータテスト』のような感じで温度感を見るためです。
Amazonアプリストアにはコアユーザーさまが多く集まるので、まずそこである程度の数のユーザーさまにお越しいただきつつ、その後ゲームをどう調整するかを考えています。」
大田:「Amazonに先行配信をする方がクローズドベータテストを行うよりも工数や手間がかからないのと、先程お伝えした通りコアユーザーさまが多いので、事前に直接コアユーザーさまの声を聞ける良い場所だと思っています。
売上で言うとAmazonは総売上の5%を占めており、直近の2018年7月の実績は8%となっていますね。ARPPU(有料ユーザー1人あたりの平均収益)が高いのと、翌日継続率やROAS(広告の回収率)も良いと思います。」
大田:「開発に確認したところ、アプリ内課金とログインを実装したものの、それほど時間がかかっていなかったようです。Amazonで先行配信をした点でも特に工数はかかっていません。」
大田:「本当に正直に言っています(笑)。大変なことも、特にないんですよね。開発も大変ではなかったと言っていたので。検証も含めリリースまでもスムーズだったと聞いています。予定通りリリースできましたし。」
大田:「そうですね、これは中国でも日本でも起こっていることなのですが……。最近『放置少女』の模倣ゲームが多くなってきているので、そこに関しては厳しく措置を取っていく必要があると思っています。
美少女系のゲームは人気がありますし、『放置少女』はプレイの手軽さもあるので、どうしても類似ゲームだけでなく模倣も起こってきてしまいますね。」
冷・大田:「放置少女のIP化!」
冷:「IP化して世界中のユーザーさまに放置少女をプレイしてもらいたいです。」
大田:「そうですね、マンガやグッズなど色々製作していく予定です。Amazonとも、グッズやマンガや音楽あたりで連携できれば良いなと思っています。」
インタビュー:山田 智治(Amazonアプリストア)
記事執筆・写真撮影:西山 七穂(Amazonアプリストア)