BMW、次世代音声アシスタントにAlexaの技術統合を発表

2022年9月に開催されたAmazonの年次イベント「Devices & Services」において、BMWが登壇し同社の次世代音声アシスタントをAlexaの技術で構築することを発表しました。この革新的な取組みは、「Alexa Custom Assistant（ACA）」によって可能になります。

Alexa Custom Assistant（ACA）は、自動車メーカーが世界クラスのAmazonの音声AI技術を自社ブランド独自の体験としてカスタマイズして提供できるソリューションです。このソリューションには、独自のウェイクワード、音声、スキル、機能が含まれています。これにより、ユーザーはAlexaとブランドの音声アシスタントの両方とシームレスに対話することができるため、特定のリクエストの実行をどちらのアシスタントに指示すべきかを覚えておく必要はありません。BMWの新しい音声アシスタントはAlexaと連動して機能するため、Alexaの利用経験があるユーザーなら、車内での体験にも簡単に慣れて頂けることが期待されます。

私たちは、ユーザーが家庭内でより多くのことを音声操作で行うにつれて、車内でも同様の体験が可能になることが期待されていることを認識しています。Alexa Auto SDKにより、自動車メーカーはAlexaを内蔵音声アシスタントとして車載インフォテインメント（IVI）システムに直接統合することができます。

Alexaを使用することで、自宅で130,000以上のスキルを利用することができ、さらにAlexaが搭載する豊富なモビリティスキルによって外出先からでも接続できます。例えば、駐車場の検索、レストランの予約、料理の注文などのスキルは、自動車で活用できるAlexaの機能のほんの一部に過ぎません。自動車メーカーのブランド体験を差別化するために、独自のカスタムスキルを開発し、車両の機能、オーナー向けの情報、またはディーラーサービスへの接続を提供することもできます。

カスタマイズされたブランド体験

Alexa Custom Assistantは、デバイスメーカーやサービスプロバイダーが、ブランドの個性や顧客のニーズに合わせた高性能なアシスタントを開発し、進化するAIとクラウド技術を活用しながら、常に改善し続けるソリューションを提供できるようにします。また、その音声アシスタントをAlexaとシームレスに連動させることもできます。ブランド独自の音声アシスタントは、利用している製品やサービスの専門家として機能し、Alexaはスマートデバイスの操作やお気に入りのポッドキャストの再生など、顧客が慣れ親しんでいる音声アシスト体験を提供します。

Alexa Custom Assistantを使用することで、自動車メーカーは、音声アシスタントを組み込む際の開発時間、コスト、複雑さを大幅に削減することができます。発話内容や意図の理解、指示の実行、応答といった関連技術を随時改善し、車内で自然で知的な対話型インターフェースを提供します。

カスタム音声アシスタント開発の基盤として、Alexaの技術を導入することで、自動車メーカーは自社ブランド独自の顧客体験の創造にリソースを集中的に配分することが可能になります。開発者は、使い慣れたAlexaスキルキット（ASK）の技術を使って、自社ブランドで求めるカスタム機能を構築し、独自のウェイクワードからそれらの機能にアクセスできます。例えば、カスタムスキルを使用して、独自の車両機能を制御したり、ディーラーでのサービスを予約したり、車両アクセサリーを購入したりすることができます。この堅牢な開発環境により、各Alexa Custom Assistantの実装は、個々のブランド、製品、顧客のニーズに合わせて調整することができます。

私たちは、BMWがAlexa Custom Assistantを使用して次世代の音声アシスタントを開発し、ドライバーとその同乗者の皆様が快適で楽しいドライブ体験を創造するサポートができることを嬉しく思います。