BMWグループが、Amazonの車載用音声AI「Alexa Custom Assistant」を搭載する最初のOEMに

Arianne Walker Dec 16, 2024
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BMW、次世代音声アシスタントにVoice AI Builder Kitを使用して全機能をカスタム開発

BMWグループの歴史は、エンジニアとデザイナーの創意工夫、決意、情熱の証であり、常に製品を革新し続けることで、自動車分野の可能性を押し広げてきました。「Alexa Custom Assistant(ACA)」を採用したBMWの新しい 「Intelligent Personal Assistant(IPA)」は、最先端の音声AIを搭載したことで、車内での体験を向上させ、次世代の滑らかな音声対話を実現します。ACAの技術に基づき構築された新しいIPAは、多くの能力を備えています。

「Alexaの技術で、ドライバーと車両間のより自然な対話を可能にし、ドライバーは道路に集中できるようになります。これにより、デジタル体験はまったく新しいレベルに到達するでしょう」と、BMWグループのStephan Durach氏(Senior Vice-President Connected Company and Development Technical Operations)は語っています。


BMWの最先端の車載音声体験をAlexaで革新する


2018年の初代BMW IPAの導入は、BMWが重視する音声操作時代の幕開けとなりました。それ以来、音声対話技術は、BMW iDriveの重要な要素となっています。そしてAlexaは、当初からBMW IPAと肩を並べて開発に取り組んできました。

「Alexaは、人間と機械との対話レベルを引き上げてくれたと思います。人々は、市場のリーダーであるAlexaを使い慣れているため、私たちはその経験を生かしたいと考えています」とLicìnio Oliveira氏(Critical Techworks:Head of Engineering for Intelligent In-Vehicle Experience)は言います。

これがまさに、BMWが次世代の音声アシスタントを実績あるAlexaの技術基盤上に構築することを決定した理由です。この共同プロジェクトは、2024年7月に新型X3と共に登場しました。このコラボレーションを通して、BMWはAmazonが提供するAlexaの会話型AI技術と自然言語処理の高度な機能を活用することができます。これにより、BMW IPAはより自然で会話的な音声コマンドやクエリを処理し、より知的で文脈に即した応答を実現しました。BMWの顧客は緊密に連携したインテリジェントな環境を楽しむことができます。

「私たちが持つ車の専門知識とAlexaを融合させることで、BMWを究極のコンパニオンに進化させ、両社の長所を組み合わせることが可能になります」とJörn Freyer氏(BMWグループ:Vice President Development User Experience)は2023年のIAA MOBILITY 2023で述べています。

 

卓越したBMWの音声体験を目指して: 技術革新、拡張、カスタマイズ


Alexaの継続的に進化する機能を基盤に、BMWは迅速な技術革新に取組み、機能のアップデートを展開することで、拡張可能で強化された音声体験を車両ラインナップ全体に提供することができます。Alexaの技術スタック上に構築されたBMWの音声アシスタントは、広範な利用シーンと、より自然な会話を提供することで、顧客の路上体験を向上させています。

BMWは現在、さらにパーソナライズされた音声対話とユーザー体験を提供することも可能です。これらは、BMW固有の機能に対応する特定の車両制御のための対話など、顧客のニーズと要件に特化して調整されています。 顧客は「ヘイ、BMW、寒い」と言うだけで会話を始めることができ、アシスタントは車内温度を上げたり、「フロントガラスが透けて見えない」と答えたりして、デフロスターの作動につなげることができます。

BMWのエンジニアは、Alexaとのコラボレーションは正しい決断だったと感じてくれています」と Licìnio Oliveira氏(Critical Techworks:Head of Engineering for Intelligent In-Vehicle Experience)は語っています。

BMWとアマゾンが、BMWの顧客ニーズに基づき継続的に取り組む音声体験の改善について動画でご紹介します:

BMWにとってACA採用の利点:スピード、革新性、リスク軽減


音声技術を社内で構築するには、コストと時間がかかります。ACAを採用することで、BMWは、急速に進化する音声技術分野において競争力を維持しながらも、短期間での開発力を獲得し、投資を軽減することができました。「Alexaは、市場投入までの時間を短縮するための重要な要素です。ACAの技術により、開発基盤の構築に集中する必要がなく、アマゾンがすでに提供している基盤を活用することができます。BMWは、私たちの専門分野であるモビリティ領域の構築に注力したいと考えています。私たちにとって、ソリューションのその部分に焦点を当てることは、この協業において非常に重要な要素です」とLicìnio Oliveira氏(Critical Techworks:Head of Engineering for Intelligent In-Vehicle Experience)は述べています。


今後の展望:期待される新たな機能強化


BMWとアマゾンの次の目標は?AmazonとBMWは、BMW IPAをより会話的でインテリジェントなものにするため、大規模言語モデル(LLM)を使用してACAをさらに進化させ続けています。LLMは文脈情報を処理することができ、より適切で首尾一貫した回答を提供できることで、顧客ニーズをよりよく理解し、タスクをより効率的に実行することを可能にします。音声AIが進化を続ける中、BMWはこれらの進歩を活用して比類ない顧客体験を提供し続けることを約束します。

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