お疲れさまでした。 アプリの設計とビルドという大変な作業が終了しました。次は、Amazonアプリストアへのアプリの申請です。
Amazonでは、開発者とユーザーの双方のためにアプリの品質とセキュリティの向上に取り組んでいます。アプリがAmazonアプリストアのコンプライアンス要件に準拠していると、アプリの注目度と信頼性を高めることができます。また、アプリやアカウントについて、ポリシーに関する問題を回避することができます。
以下の手順に従って、アプリを申請してください。本ガイドでは、Amazonの基準を満たし、よくある問題を回避するのに役立つ実践的な手順について紹介します。
新規アプリを追加するには、開発者コンソールに移動します。[アプリ&サービス] で、新規アプリを追加します。アプリのタイトルを追加し、カテゴリーを選択して、カスタマーサポート情報を入力します。
これで、アプリファイルをアップロードし、アプリの詳細情報を提供して、レビューとデプロイのためのテストを実行する準備ができました。
アップロードする前に、アプリがAmazonアプリストアの基準を満たしていることを確認します。Amazonは、開発者にAmazonアプリストア申請前チェックリストを提供し、申請の準備段階でアプリを検証できるようにしています。この手順では、まずアプリがAmazonアプリストアにおけるアプリ申請時のテスト基準に従ってすべてのテストが完了していることを確認します。
アプリをテストして、アプリが適切に設計されたユーザーエクスペリエンスを提供することを検証する必要があります。バグやその他の表示上の問題がないことを確認します。アプリが満たす必要がある一般要件のすべての項目を確認してください。さらに、Fireタブレット対応アプリでは、通知バーと動的なソフトキーメニューを考慮したUIが必要です。
アプリがAmazonデバイスに存在しない機能を使用していないことを確認します。つまり、こちらに示されているパーミッションをいずれも使用していないということです。
最後に、以下のテスト基準のリストをそれぞれ確認してアプリを検証します。
テスト基準の項目は多岐にわたりますが、確認しておくことが大事です。テスト基準に従ってアプリを検証することで、開発者やAmazonアプリストアは高水準の品質とユーザビリティを維持したアプリを公開できます。
さらに、Amazonのアプリテストツールを使用して、Amazonアプリストアプラットフォームへの対応を検証することもできます。テストサービスには、以下のテストが含まれます。
アプリ内課金(IAP)のテスト: IAP App Testerを使用してIAP機能をテストし、レシート検証サービス(RVS)を使用してアプリのユーザーによる購入をテストして検証できます。
準備ができたら、[アプリファイルをアップロード] をクリックします。ファイルがアップロードされて検証されます。
次に、アプリの対象デバイスや提供対象地域に関する詳細情報を提供します。
この手順では、アプリの設計の対象となっているデバイスを指定します。これらの対象デバイスは、アップロードしたアプリファイルに基づいてあらかじめ選択されていますが、必要に応じてこのリストを編集することもできます。Amazonでは、開発者がアプリを申請した際に、独自の互換性テストを実施して、開発者が対象として選択したすべてのデバイスで実際にアプリが動作することを確認します。
次に、アプリを公開する対象を指定します。
アプリの対象ユーザーを設定します。特にアプリが13歳未満(欧州連合、オーストラリア、日本では16歳未満)の子どもを対象としている場合は、Amazonの子ども向けアプリに関するポリシーに注意してください。このポリシーでは、アプリのコンテンツやアプリ内での広告の使用に対する規制に加え、児童オンラインプライバシー保護法(COPPA)(英語のみ)への準拠が求められています。
最後に、Amazonアプリストアがアプリのコンテンツレーティングを決定できるように、13の項目からなるアンケートを入力します。
Amazonアプリ開発者は、Amazonアプリストアのコンテンツポリシーを十分に理解していることが重要です。これらのポリシーは、今後すべてのアプリを開発する際の指針となります。
ポリシーへの理解を深めるには、Amazonアプリストアのコンテンツポリシーのページとその関連ページを参照してください。初見では、このリストは複雑に思えるかもしれません。ここでは、このリストを重要なポイントに分けて簡単に説明します。
Amazonアプリストアはファミリー向けの環境であり、世界中で多様なユーザーが利用します。アプリに「ファミリー向け」ではないコンテンツが含まれ、子どもを守る適切な安全対策が講じられていない場合は、申請時に却下されたり、Amazonアプリストアでの公開が停止になったりします。
プライバシー、知的財産、個人の権利の侵害を回避し、アプリが倫理的慣行を遵守して、ユーザーの信頼を尊重するよう配慮します。
欺瞞的な行為、禁止されているコンテンツ、プライバシーやセキュリティに関するポリシーの違反を回避することにより、Amazonアプリストアで求められる品質、セキュリティ、機能性の基準を守ります。
ポリシーはアプリ内のコンテンツだけでなく、アプリタイトルや説明、画像、キーワードなどのアプリのメタデータにも適用されます。これらのガイドラインを一貫して適用することで、コンプライアンスと信頼できるプレゼンスを維持できます。
アプリの申請時にコンプライアンスを確保し、アプリの更新のたびにコンプライアンスを維持するには、アプリのコンテンツがポリシーに適合していることを入念に確認する必要があります。これにより、アプリの申請と審査のプロセスが簡素化され、プロセスの迅速化につながります。
アプリを申請するには、コンテンツレーティングに関するアンケートに回答する必要があります。
プライバシーラベルにより、アプリのユーザーは、アプリでどのようなデータが収集され、どのように使用されるかを知ることができます。アプリ申請のこの手順の [ユーザーデータのプライバシー] セクションでは、アプリがユーザーデータを収集したり、サードパーティにユーザーデータを転送したりするかどうかを確認するメッセージが表示されます。[はい] をクリックした場合は、ユーザーデータのプライバシーに関するアンケートに回答する必要があります。Amazonアプリストアではこの回答を使用して、アプリと共に表示される適切なプライバシーラベルを生成します。
ユーザーデータのプライバシーに関するアンケートの各セクションに入力して、アプリが収集またはサードパーティに転送するデータの種類の詳細を指定します。
アプリにアプリ内課金(IAP)が含まれている場合、アプリを申請する前に、アプリ内課金(IAP)アイテムを作成して申請する必要もあります。IAPのしくみの詳細については、アプリ内課金(IAP)についてを参照してください。アプリにアプリ内で購入するコンテンツが含まれている場合は、Amazon IAP APIを使用する必要があります。
アプリの申請が却下される理由はさまざまです。ここでは最も一般的な却下の理由を3つ紹介します。
Amazonの知的財産(IP)と著作権に関するコンテンツポリシーには、次のように記載されています。
サードパーティの知的財産権(著作権、商標権、肖像権)を侵害するアプリ(アプリのメタデータを含む)の配信は禁止されています。
サードパーティが著作権を持つコンテンツや商標登録されたコンテンツ、著名人の名前・画像・肖像を利用したコンテンツを使用する場合は、事前に許可を得る必要があります。最終的に、開発者はアプリ内のコンテンツについて適切な権利があることを確認する責任があります。
知的財産権の侵害を避けるには、アプリのすべてのアセット(画像や音楽など)が適切なライセンスを取得しているか、オリジナルであることを確認してください。
アプリ内でデジタルコンテンツを購入できる場合、マネタイズと広告に関するコンテンツポリシーでは、開発者がAppstore SDK(Google Playからアプリを移植している場合はAppstore請求サービス対応SDK)を介してIAP APIを使用することを求めています。アプリがAmazonのIAPフレームワークの外部でコンテンツを購入できるようにしている場合、アプリは却下されます。
Amazonアプリストアの制限付きコンテンツに関するポリシーには、ファミリー向けコンテンツの要件に違反するコンテンツのタイプのリストが示されています。これには、性描写が露骨なコンテンツ、ヘイト表現や嫌がらせを含むコンテンツ、適切な保護対策のないユーザー生成コンテンツ、テロや暴力的過激主義を助長するコンテンツなどが含まれます。
ただし、アプリのコンテンツがコンテンツレーティングに関するアンケートで設定したレーティングに合致していない場合、制限付きコンテンツが含まれていないアプリでも却下されることがあります。Amazonのガイドラインには次のように記載されています。
ここでの選択に基づいてアプリの年齢別レーティングが割り当てられ、Amazonアプリストアのアプリの詳細ページにそのレーティングが表示されます。Amazonは、アプリの年齢別レーティングを独自の裁量で行う権利を保有します。
アプリ内のコンテンツがアンケートで回答した内容と合致していないと判断された場合、アプリの申請は却下されます。
Amazon Developer Services Agreement(英語のみ)には、次のように記載されています。 「AmazonのIAP API、またはAmazonが提供しているその他の方法によるものでない限り、モバイルアプリは、ユーザーにモバイルアプリ内で使用されることを意図したコンテンツに対して、他の支払い方法を促したり、ユーザーに使用させたりすることはできません。」
ポリシー違反によってアプリの提供が停止され、その決定に異議を申し立てたり、説明を求めたりする場合は、お問い合わせフォームを使用してお問い合わせください。
アプリに関する提供の制限や違反の報告に異議を申し立てるには、お問い合わせフォームを使用してください。
Amazonアプリストアにアプリを申請するには、ポリシー、品質、ユーザーエクスペリエンスに十分な注意を払う必要があります。このガイドに示されている各手順は、アプリで成功を収めるための準備に役立ちます。知的財産権の侵害や不適切なコンテンツレーティングなどの問題を未然に防ぐことで、申請プロセスを円滑に進めることができます。これらの手順すべてに従えば、アプリが初回の申請で承認され、再申請の必要がなくなる可能性が高くなります。
Amazonアプリストアから提供されているセキュリティチェックや申請のガイドラインは、開発者とユーザーの双方の信頼を維持するうえで重要な役割を果たします。これらの基準を満たすことで、申請の遅延や却下を回避できるだけでなく、アプリやFireデバイスエコシステムの品質を向上させることができます。