はじめに



はじめに

Amazon Alexaのような音声ユーザーインターフェース(VUI)の登場は、従来のテクノロジーを徐々に進化させるというよりも、人とコンピュータ間のやり取りを飛躍的に変化させるものでした。よって、VUI向けスキルをデザインすることは、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)のアプリをデザインすることとは大きく異なります。VUIでは、キーボード、マウス、またはタッチコントローラーの代わりとしてUIをデザインするのではなく、真に対話的で音声ファーストのやり取りを実現するために、デザインの手法全体を一新させる必要があります。使えるVUIであるためには、ユーザーが音声を通じてさまざまに表現する意味や意図に対応できるようにデザインしなければなりません。

Alexaは自然言語処理(NLP)エンジンを提供しますが、そこからさらにスキルに合わせてNLPをトレーニングする必要があります。そのためには、ユーザーがスキルに向けて言うであろうさまざまなフレーズや発話を想定して、それに対する応答を用意しなければなりません。多種多様な発話を使用してNLPをトレーニングすることで、ユーザーは普段と同じように自然にAlexaと話せるようになります。Alexaに応答させるための決まったフレーズを覚えてもらう必要はありません。

このガイドでは、状況に応じた音声デザインの原則を説明し、自然でユーザーを中心に考えられた音声ファーストのスキルを開発できるようにします。補足として視覚デザインを追加する方法も説明します。

このAlexaデザインガイドは幅広い内容を取り上げており、内容に応じて複数のセクションに分かれています。初めてスキルをデザインする人も、関心のある分野について調べたい人も、まずは本ガイドの最も重要な内容について簡単に確認していきましょう。

音声向けのデザインが初めての方も、特定の問題を解決しようとしている方も、まずは、Alexaエクスペリエンスの音声デザインセクションをご覧ください。このセクションは、状況に応じたデザインを次の4つのパターンに分けて説明しています。

  1. 柔軟性を持たせる: ユーザーが自分の言葉で話しかけても対応できること
  2. パーソナライズする: 対話を個人に合わせて最適化すること
  3. わかりやすくする: 階層型のメニューではなく、すべてのオプションをトップに配置すること
  4. 自然な会話にする: 一方的なコミュニケーションではなく、会話ができること

事例とパターンを把握したら、音声デザインプロセスの理解セクションに進み、スキル開発時のガイド役となるデザインの構成要素の作り方について学びます。ユーザーとの間に発生しがちなコミュニケーションの落とし穴を防ぐには、確かな信頼を得るにはを参照してください。

スキルの開発を進めるにつれて必要になる情報や、デザインに追加したくなるような機能については、次のセクションで説明しています。

スキルの音声デザインが完成したら、次は、Alexaエクスペリエンスのための視覚デザインセクションで視覚デザインについて学習します。このセクションでは、音声ファーストのエクスペリエンスにプラスして、画面付きデバイスに向けて視覚要素を提供するためのAlexa Presentation Language(APL)について説明します。