Amazon Cloud Appストリーミングの詳細
Amazon Cloud Appストリーミングは、AWSクラウドコンテナでFire OSアプリを実行し、ユーザーインターフェイスをVega OS Fire TVデバイスにストリーミングします。以下のセクションでは、ビデオの再生ワークフロー、コンテンツセキュリティ、アプリデータの処理、地理的デプロイメント、IPトンネリング、サポートされている機能について説明します。
ビデオの再生
以下のステップは、Vega OS Fire TVデバイスとクラウドアプリインスタンスの間でビデオ再生リクエストがどのように処理されるかを示しています。
- Vega OSデバイスは、ユーザーのUI操作をクラウドコンテナ内のFire OS上で実行されているアプリインスタンスに送信します。
- クラウドアプリインスタンスは、ユーザーの操作によってトリガーされたコンテンツ再生リクエストを受け取ります。
- クラウドアプリインスタンスは、開発者のCDNに対して呼び出しを行い、その呼び出しがデバイス上のストリーミングプレーヤーにルーティングされます。
- クラウドアプリインスタンスがMediaDRMインターフェイスとMediaCodecインターフェイスを使用し、それらがデバイスのストリーミングプレーヤーにブリッジされます。
- デバイスのメディアプレーヤーが、開発者のCDNからコンテンツを取得します。
- デバイスのストリーミングプレーヤーが、状態を同期するために非AVペイロードをクラウドアプリインスタンスに送信します。
- デバイスのストリーミングプレーヤーが、デバイス上のセキュアなビデオパイプを介してAVペイロードをデコードします。
- デバイスはクラウドアプリインスタンスに再生ステータスを送信するため、クラウドでホスティングされたUIとローカルプレーヤーの同期状態が保たれます。
- クラウドアプリインスタンスはUIをデバイスクライアントにストリーミングします。
- デバイスはアプリインスタンスUIをビデオコンテンツと合成し、画面にレンダリングします。
コンテンツセキュリティ
Amazon Cloud Appストリーミングはコンテンツをデバイスに直接配信するため、完全にローカルで実行されているアプリと同じ高いセキュリティを備えています。クラウドアプリストリーミングは、以下のメカニズムを通じてコンテンツを保護します。
- クラウドアプリストリーミングでは、PlayReadyとWidevineがサポートされています。
- Vega OSデバイス上で実行されるDRMクライアントによって、DRMで保護されたコンテンツの再生が処理されます。DRMクライアントは、DRMシステム固有のライセンス要求メッセージを生成します。DRMライセンスはVega OSデバイスごとに個別化されているため、DRMライセンスに含まれるコンテンツキーを復号化できるのは、その物理デバイス上のDRMクライアントだけです。クラウドコンテナはこれらのキーを復号化できません。
- Vega OSデバイスは、すべてのオーディオおよびビデオコンテンツをクラウドコンテナではなくローカルでデコードします。
- Fire OSアプリを実行するクラウドコンテナには、DRMシステム固有のメッセージは保持されません。たとえば、DRMライセンスリクエスト、DRMライセンス、DRMライセンスアップデートリクエストは、再生中にクラウドコンテナを通過しますが、セッションの終了後は保存されません。
アプリデータの処理
Amazon Cloud Appストリーミングでは、強力なデータセキュリティ対策を使用して以下の方法でアプリデータを処理します。
- クラウドアプリストリーミングは、デバイスごとおよびユーザーごとにアプリデータを収集、アクセス、保存します。
- アプリデータは、クラウドコンテナから送信される前に常に暗号化されます。
- アプリデータは、デバイスとユーザーの両方に固有のキーで暗号化されます。クラウドストリーミングは、暗号化されたデータを永続ストレージに保存します。アプリが使用されていない場合、この暗号化されたデータにはアクセスできません。
- 暗号化されていないアプリデータは、アクティブなセッション中にのみクラウドコンテナのメモリに存在します。
地理的な考慮事項
Amazon Cloud Appストリーミングは、希望するマーケットプレイスと一致するリージョンにコンテナをデプロイします。たとえば、クラウドストリーミングは、USマーケットプレイスのアプリ用に米国(US)にコンテナをデプロイし、INマーケットプレイスのアプリ用にインド(IN)にコンテナをデプロイします。リージョン内では、ユーザーは最もレイテンシが小さいコンテナサーバーに接続します。
バックエンドサービスがトラフィックをどのように認識するかは、IPトンネリングが有効かどうかによって異なります。
- IPトンネリングなし - アプリロジックのトラフィック(カタログリクエストやログインなど)はAWSゲートウェイアドレスからと認識されます。ストリーミングトラフィックは、Vega OS Fire TVデバイスからと認識されます。
- IPトンネリングあり - すべてのトラフィックはVega OS Fire TVデバイスからと認識されます。
IPトンネリング
Fire OSアプリをクラウドコンテナで実行すると、アプリのバックエンドサービスとサードパーティのSDKに、さまざまなデバイスIPからではなく、限られた一部のパブリックAWSゲートウェイIPからのトラフィックが認識されます。また、コンテンツ配信ネットワークで認識されるIPアドレスは、バックエンドサーバーが認識するIPアドレスと一致しません。このような状況では、次のような課題が生じる可能性があります。
- IPアドレスに基づくローカル広告ターゲティングは正しく機能しない可能性があります。
- VPNインヒビターが誤ってトリガーされる可能性があります。
- その他のジオフェンシングソリューションが、期待どおりに機能しない場合があります。
- トラフィックが多いイベントでは、サービス拒否攻撃の警告が表示される可能性があります。
これらの問題に対処するため、アプリはIPトンネリングをサポートするように構成でき、それによりすべてのIPトラフィックがデバイス経由でルーティングされるようになります。ただし、IPトンネリングを有効にすると、ユーザー操作の遅延が増加し、アプリ内のコンテンツカタログの閲覧やその他の操作の速度が低下する可能性があります。そのため、デフォルトでは有効になっていません。アプリにこのセクションで説明されているような問題が発生した場合は、開発者サポートに連絡して、アプリでのIPトンネリングの有効化をリクエストしてください。
アプリ内課金(IAP)
クラウドストリーミングアプリはAmazonアプリ内課金をサポートしています。既存のIAP統合は変更しなくても機能します。購入フローは、Fire TV Stick 4K Maxの場合と同じように動作します。
アプリ内広告SDK
アプリ内広告SDKがFire OS 7で動作している場合、クラウドアプリストリーミングでもFire TV Stick 4K Maxと同様に機能します。ただし、アプリでIPアドレスに基づくローカルターゲティングが必要な場合は、開発者サポートに連絡して、アプリでのIPトンネリングの有効化をリクエストしてください。IPトンネリングにより、広告ネットワークはAWSクラウドゲートウェイではなく、デバイスゲートウェイのIPアドレスを認識するようになります。
サポートされていないFire OS機能
2025年10月現在、Amazon Cloud Appストリーミングで実行されるアプリでは、以下の機能がサポートされません。
- ローカルネットワークとローカルデバイスへのアクセス(DLNA、USBからのコンテンツ再生など)。
- ピクチャーインピクチャー。
- Fire OSの検出と起動。
- Vega OSホーム画面のライブTV EPG統合。
- [続きを観る] 行の参照。
Last updated: 2026年8月17日

