Alexa Voice Serviceの概要(v20160207)
Alexa Voice Service (AVS)は、開発者がマイクとスピーカーを搭載したコネクテッドデバイスを音声に対応させることのできるサービスです。AVSを統合すると、楽曲の再生、タイマーやアラーム、荷物の追跡、上映中の映画の一覧、カレンダー管理といったAlexaのビルトイン機能やAlexa Skills Kitを使用して開発したサードパーティ製のスキルに、製品からアクセスできるようになります。
AVSは、音声認識、オーディオ再生、音量調節などのクライアント機能に対応するインターフェースで構成されています。インターフェースには、ディレクティブとイベントと呼ばれるメッセージの論理グループがそれぞれ含まれています。ディレクティブはクラウドからクライアントに対して送信される、アクションを指示するメッセージです。イベントはクライアントからクラウドに送信されるメッセージで、Alexaに何らかのイベントが発生したことを通知します。
APIは、製品の認可にLogin with Amazon (LWA)を使用し、HTTP/2エンドポイントを公開しています。
更新内容
ドキュメントのすべての変更と更新については、変更ログの記録を参照してください。
- 2018/4/17 - 機能APIを使うと、製品がサポートするインターフェースとインターフェースのバージョンを個別に宣言できます。詳細を見る »
- 2018/3/14 - AVSを使用するすべてのAlexa搭載デバイスおよびアプリは、2018年6月15日までにAmazon Trust Service(ATS)が発行する証明書のサポートを開始する必要があります。詳細を見る »
- 2018/2/2 - Bluetoothインターフェースに
StreamingStarted
とStreamingEnded
が追加されました。これらのイベントは、ストリーミングの状態変化をAlexaに通知するために送信されます。Bluetoothのストリーミング状態の管理を見る » - 2018/1/31 - AVSをオーストラリアとニュージーランドで利用できるようになりました。詳細を見る »
- 2018/1/30 - AVSで以下の2点が変更されました。これらの更新では、製品のクライアントコードへの変更が必要となります。1) 音声によって起動されるすべての製品でクラウドベースのウェイクワード検証が必須となりました。2) ExpectSpeechディレクティブ内のinitiatorのデータ型が文字列からオブジェクトに変更されました。詳細を見る »
認可
製品からAVS APIにアクセスするには、ユーザーに代わって製品からAPIを呼び出せるようにするLogin with Amazon(LWA)アクセストークンを取得する必要があります。製品の認可には複数の方法があります。
リモート認可は、コンパニオンウェブサイトまたはモバイルアプリでデバイスを認可するのに使用します。通常、リモート認可はスマートスピーカーなどのヘッドレスデバイスで使用されます。
ローカル認可は、AVSが使えるデバイスからAlexaの認可を行うのに使用します。通常、ローカル認可はAndroidやiOSのアプリケーションで使用されます。
コードベースのリンクは、テレビやスマートウォッチといった文字入力が制限される、あるいは文字入力の手段を持たない製品に最適な認可方法です。
機能
AVSでは、各製品の初回起動時(OOBE)、および無線によるアップデート(OTA)が行われるたびに、サポートするインターフェースとインターフェースのバージョンをレポートすることを想定しています。インターフェースのバージョン管理と、機能APIの詳細についてはこちらをクリックしてください。
転送プロトコル
以下のページでは、接続の管理やリクエストの構成に役立つ情報が提供されています。
エンドポイント
AVSは、HTTP/2サービスを提供し、HTTP/2用にエンコードされたマルチパートのメッセージを処理します。サポートされるエンドポイントは以下のとおりです。
リージョン | サポートされる国 | URL |
---|---|---|
アジア | オーストラリア、日本、ニュージーランド | https://avs-alexa-fe.amazon.com |
ヨーロッパ | オーストリア、ドイツ、インド、英国 | https://avs-alexa-eu.amazon.com |
北米 | カナダ、米国 | https://avs-alexa-na.amazon.com |
インターフェース
インターフェースはそれぞれ、クライアント側の特定の機能に対応するディレクティブとイベントの集まりです。詳細は、以下の表を参照してください。
インターフェース | 説明 |
---|---|
SpeechRecognizer | Alexa Voice Serviceのコアインターフェース。すべてのユーザー発話はRecognizeイベントを利用します。 |
SpeechSynthesizer | AlexaのText-To-Speech (TTSテキストの読み上げ)を返すインターフェース。 |
Alerts | タイマーとアラームの設定、停止、削除を行うインターフェース。コンセプトの概要は、Alertsの概要を参照してください。 |
AudioPlayer | Alexaが管理するキューからオーディオ再生の管理と操作を行うインターフェース。コンセプトの概要は、AudioPlayerの概要を参照してください。 |
Bluetooth (開発者プレビュー) | スマートフォンやスピーカーといったピアBluetoothデバイスとの接続を管理するインターフェース。 |
Notifications | 通知が利用可能になったときにビジュアルおよびオーディオのインジケーターを提供するインターフェース。コンセプトの概要は、通知の概要を参照してください。 |
PlaybackController | ボタンの押下またはGUIの同等の機能によって再生キューを操作するインターフェース。 |
Settings | ロケールなどのAlexa設定を管理するのに使用するインターフェース。 |
Speaker | ミュートやミュート解除など、製品上のAlexaに起因するコンテンツの音量を制御するインターフェース。 |
System | 製品に関するAlexaの情報を送信するのに使用するインターフェース。 |
TemplateRuntime | ビジュアルメタデータのレンダリングに使用するインターフェース。コンセプトの概要は、表示カードの概要を参照してください。 |
バージョン管理
Amazonでは、定期的にAVS APIを更新することで、新機能の追加やパフォーマンス強化、バグフィックスを行い、Alexaユーザーに最高のエクスペリエンスを提供しています。これらの変更により、メジャー.マイナースキームを使用して影響を受ける個別のインターフェースのバージョン番号が上がる場合があります。インターフェースのバージョン管理の詳細については、機能APIを参照してください。
AVS APIのバージョン(現行バージョンはv20160207
)では、Alexaから送信されるディレクティブとイベントが同じメッセージ仕様に従うことが保証されます。
現行バージョン
AVS API v20160207 – リリースノート – 変更ログの記録 – 移行ガイド
ヘルプが必要な場合
疑問点やコメントがある場合やAVS APIで問題が発生した場合は、AVSのフォーラムとナレッジベースを利用できます。Amazonではこれらのサイトを積極的にモニタリングして、開発者様のフィードバックや懸念点に対応しています。