Alexa Gadgets Toolkitとは
Alexa Gadgets Toolkitを使用すると、独自のAlexa Gadgetを開発できます。Alexa Gadgetは、Alexaに接続されたアクセサリで、Bluetooth経由で互換性のあるAmazon Echoデバイスとやり取りします。Alexa Gadgets Toolkitを使用すると、次を実行できます。
- Alexaスキルからガジェットにアクセスする – スキルはガジェットの動作をトリガーし、ガジェットから受け取る情報に対応できます。これをサポートするには、カスタムインターフェースを定義してから、カスタムインターフェースコントローラーを使用して、Alexaスキルからの情報にアクセスします。
- Alexaのネイティブ機能に応えて、ガジェットの動作をトリガーする – スキルとは別に、ガジェットは接続されているEchoデバイスから次の情報を取得できます。
- スピーチマークデータ – ガジェットとAlexaの読み上げ機能とのリアルタイムな同期を可能にします。この情報は、SpeechDataインターフェースから提供されます。
- 通知 – Alexaドメインまたは有効なAlexaスキルから新しいコンテンツが提供されていることを、ガジェットからユーザーに知らせることができます。この情報には、Notificationsインターフェースからアクセスできます。
- タイマー、アラーム、リマインダー – Echoデバイスのタイマー、アラーム、リマインダーが設定されたことや解除されたことをガジェットに知らせることができます。この情報は、Alertsインターフェース(ベータ)とStateListenerインターフェースを組み合わせて提供されます。
- ウェイクワードの検出 – ユーザーがEchoデバイスのウェイクワードを口にしたことをガジェットに知らせます。ガジェットは、この情報をStateListenerインターフェースから取得します。
- 現在の時刻 – Echoデバイスの現在の時刻をガジェットに提供します。この時刻情報(ベータ)は、StateListenerインターフェースから提供されます。
- Amazon Musicの曲のテンポデータ – Echoデバイスが再生しているAmazon Musicのテンポデータをガジェットに送信します。この情報には、MusicDataインターフェース(ベータ)からアクセスします。
ガジェットは、上記のインターフェースのすべてをサポートしますが、Alexaスキルからアクセスできるのはカスタムインターフェースのみです。
このトピックでは、ガジェットとAlexaの対話方法の概要、ガジェットをサポートするEchoデバイスのリスト、開始する前に知っておくべきことを説明します。
ガジェットとAlexaの対話方法
ガジェットは、Alexaと直接通信するのではなく、互換性のあるEchoデバイスからBluetooth経由でAlexaと対話します。ガジェットは、Alexa Gadgetsインターフェースによって定義されたディレクティブやイベントを用いて、Echoデバイスと情報を交換します。Echoデバイスは、Alexaとのすべての通信を処理します。
次の図は、ガジェットがEchoデバイスを介してどう対話するか、またAlexa Gadgetsのインターフェースがどこに組み込まれているのかを示しています。

次の手順では、ガジェット、Echoデバイス、Alexaクラウド、およびスキル間の通信フローについて説明します。
- Bluetoothペアリング – ガジェットとEchoデバイスは、以下のようにBluetooth接続を行います。
- ユーザーはガジェットをBluetoothペアリングモードにしてから、Echoデバイスでペアリングモードを有効化します。画面のないEchoデバイスでペアリングモードを有効化するには、Alexaアプリを使用します。画面付きEchoデバイスの場合、画面でオプションを選択してペアリングを開始します。
- Echoデバイスが、ペアリングするガジェットを検索します。ペアリングが成功すると、ガジェットとEchoデバイスがBluetooth接続されます。
- 検出 – Echoデバイスはガジェットに詳細と機能を照会するためのディレクティブを送信します。ガジェットは、この情報を含むイベントを返します。
- 情報フロー – 以降、ガジェットとEchoデバイスは、インターフェースのタイプに応じて次のとおり通信します。
- カスタムインターフェース – スキルは、AlexaクラウドとEchoデバイスを介して、ガジェットにカスタムディレクティブを送信します。ガジェットは、EchoデバイスとAlexaクラウドを介して、スキルにカスタムイベントを送信します。
- Alexa Gadgets Toolkitの定義済みインターフェース – 前述の検出フェーズでガジェットがインターフェースへのサポートを提供している場合、Echoデバイスはガジェットにディレクティブ(ウェイクワード検出、アラートなど)を送信します。
ガジェットをサポートするEchoデバイス
ガジェットをサポートするEchoデバイスと、通信に使用できるBluetoothプロトコルは以下のとおりです。
Echoデバイス | Bluetooth通信 |
---|---|
Echo(第1、第2、第3、第4世代) |
|
Echo Dot(第1、第2、第3、第4世代) |
|
Echo Dot Kids Edition(第2、第3、第4世代) |
Classic BluetoothとBluetooth Low Energy |
Echo Dot with Clock(第3、第4世代) |
Classic BluetoothとBluetooth Low Energy |
Echo Flex |
Classic BluetoothとBluetooth Low Energy |
Echo Input |
Classic BluetoothとBluetooth Low Energy |
Echo Plus(第1、第2世代) |
Classic BluetoothとBluetooth Low Energy |
Echo Show(第1、第2世代) |
Classic BluetoothとBluetooth Low Energy |
Echo Show(5、8、10) |
Classic BluetoothとBluetooth Low Energy |
Echo Spot |
Classic BluetoothとBluetooth Low Energy |
Echo Studio |
Classic BluetoothとBluetooth Low Energy |
開始する前に
ガジェットを作成する前に、次の点に注意してください。
- ロケール – 開発者は、次の地域でのみAlexa Gadgetsの配信、提供、またはマーケティングを行うことができます。 オーストラリア、オーストリア、ブラジル、カナダ、フランス、ドイツ、インド、アイルランド、イタリア、日本、メキシコ、ニュージーランド、スペイン、英国、米国。
- Bluetooth接続 – Echo DotおよびEcho SpotがサポートできるBluetooth接続数は3つまでです。ガジェットのペアリングがうまくいかない場合、Echoデバイスで対応できるBluetooth接続数が十分か確認してください。
- ソフトウェアバージョン – お使いのEchoデバイスのソフトウェアバージョンが下記以降であることを確認してください。
- Echo(第1世代)、Echo Dot(第1世代)– 635556820
- Echo(第2世代)、Echo Plus(第1世代)、Echo Dot(第2世代)– 635559320
- Echo Dot(第3世代)、Echo Plus(第2世代)– 2315741060
- Echo Show(第1、第2世代)、Echo Spot – 641574920
- Echo Show 5 – 2584218500
- Echo Input – 2315741060
- Echo Dot with Clock, Echo Flex, Echo Studio – 第1世代
- ペアリングおよび接続ステータス – ガジェットがEchoデバイスに正常に接続できているかどうかを確認するには、以下を実行します。
- 画面の付いていないEchoデバイス – Alexaアプリで、Alexaデバイス>Echoデバイス>Bluetoothデバイスに移動します。
- 画面付きEchoデバイス – Echoデバイスの画面で、設定>Bluetoothデバイスに移動します。