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React Native DirectoryにFire OSフィルターが登場

Moses Roth Jun 25, 2025
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React Native
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React Native Directoryは、さまざまなフォームファクターのデバイスに対応したアプリの構築に使用できる、厳選されたサードパーティライブラリを集めたインデックスで、コミュニティによって支えられています。このたび、このサイトでFire OS互換ライブラリをフィルタリングできるようになりました。モバイル、デスクトップ、スマートTV向けのReact Nativeアプリを構築する際は、このサイトを使用することをお勧めします。
 

[Filters] > [Works with Fire OS] をクリックするか、reactnative.directory/?fireos=trueをブックマークして、ぜひ実際に試してみてください。

Amazon developer console app list screenshot

この12か月間、AmazonのチームはAmazonデバイスでReact Nativeライブラリを精力的にテストしてきました。現時点でFire TVおよびFireタブレットと互換性のあるプロジェクトは200件を超えており、この数は今後も増え続けると予想されています。  

reactnative.directoryライブラリの閲覧時に「Works with Fire OS」タグを確認するには、ⓘ記号の上にカーソルを合わせてください。

ディレクトリのフィルタリングのユースケース例

React Nativeを使用すると、「一度記述すれば、どこでも実行可能」なコードを作成できます。つまり、同じアプリを、Androidスマートフォン、Windows、Fire TV、Fireタブレット、Echo Show、iOSで実行できます。React Nativeの長所は、複数のデバイスや機能に適応しながら、デバイス間でコードの大部分の一貫性を確保できる点です。

これを実現するのが、PlatformのOSプロパティです。このプロパティにより、デバイス固有のUIコンポーネント、入力方法(タッチスクリーンかリモコンか)、メモリ機能などの処理といった、プラットフォーム固有のコードを実装するために必要なOSの詳細情報を見つけることができます。

たとえば、react-native-tab-viewライブラリを使用してナビゲーションタブを実装する場合、React Native Directoryには、このライブラリがAndroid、iOS、Fire OSに対応していることが示されます。

App health insights dashboard

AndroidとFire OSの互換性について

Fire OSAndroidオープンソースプロジェクト(AOSP)をベースにしているなら、Androidデバイスで実行できるReact NativeライブラリはすべてFireデバイスでもそのまま使用できるのか、という質問をよく受けます。 実は、必ずしもそうではありません。  

以下のように、Fire OSには、典型的なAndroidと異なる点がいくつかあります。

一般的に、すべてのAndroid互換デバイスにはGoogle Play開発者サービスと認証ライブラリが埋め込まれていると考えられがちですが、これらを必要とするReact Nativeライブラリは、Fire OSでは機能しません。Fire OSには、Amazon提供のLocation API、請求サービス対応API、Authentication API、Messaging APIがあるため、互換性のあるライブラリをアプリに実装することが重要です。 詳細については、既存のAndroidアプリをFire OSに移植する方法を参照してください。 

Fire OSで動作するライブラリ

ここでは、Amazonがテストした中でも優れたライブラリの例と、各ライブラリがアプリにもたらすメリットをご紹介します。

expo

  • React Nativeで構築された、アプリの開発を大幅に簡素化するオープンソースプラットフォーム。Fire OSでそのまま使用できるクライアントアプリなど、完全な互換性のある追加コンポーネントを多数備えています。必要に応じて変更を加えることで、独自のアプリを作成することができます。

reanimated

  • UIでアニメーションを実行する高性能なアニメーションライブラリ。アプリのパフォーマンスの滑らかさが大幅に向上し、ジェスチャーによる複雑なインターフェイスも実現できます。

react-native-mmkv

  • 超高速Key-Valueストレージライブラリ。平均的なストレージソリューションと比べて30倍高速に動作します。

ほかにも多数のライブラリが用意されています。 reactnative.directoryで、ぜひその他のライブラリもご確認ください。

コミュニティへの参加方法

Fire OS向けのReact Nativeアプリを開発する方法の詳細については、Android開発者向けReact Nativeガイドを参照してください。

Fire OSアプリでライブラリを使用している場合や、独自のライブラリを開発した場合は、GitHubのdirectorypullリクエストを送信してください。「fireos: true」タグを付けると、そのライブラリがテスト済みで、適切に機能することをほかの開発者に知らせることができます。このタグは、React Nativeコミュニティにとって非常に有用です。

何から始めればよいかわからない場合は、ご興味のあるライブラリがあれば、Amazon開発者向けコミュニティスペースでぜひお知らせください。Amazonが代わってテストを行い、結果についてお知らせいたします。

ライブラリを使用して独自のアプリをバイブコーディングし、reactnative.directoryを更新する方法については、来月ガイドを公開予定です。どうぞお楽しみに。

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