開発者コンソール

アプリ健全性インサイトダッシュボードでアプリのパフォーマンスをモニタリング

Moses Roth Jan 23, 2025
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App performance Best practices
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弊社では以前からアプリの売上収益に関するレポート機能を提供しています。また、ユーザー体験の改善にも継続的に取り組んでいます。この度、ユーザー獲得レポートエンゲージメントレポートが新たに追加されましたが、技術的なレベルでのアプリのパフォーマンスに関するレポートもご利用いただけることはご存知でしょうか?

今回は、アプリ健全性インサイトダッシュボードについてご紹介します。

ダッシュボードにアクセスするには、ライブアプリが必要です。手順は以下のとおりです。

  1. 開発者コンソールに移動します。
  2. [アプリ&サービス] メニューの [マイアプリ] をクリックします。
  3. アプリの [アクション] メニューを開きます。
  4. [アプリ健全性インサイト] をクリックします。

App Insights Dashboard

アプリのレイテンシ

ダッシュボードを開くと、パフォーマンスダッシュボードの [アプリのレイテンシ] タブが自動的に表示されます。

ここでは、アプリの起動にかかる時間と、目的のアクティビティ(ビデオの再生開始など)の実行にかかる時間を確認できます。

App insights dashboard, latency

[アプリのレイテンシ] タブには、次の主要業績評価指標(KPI)が表示されます。

  • アプリの起動時間 - ウォームスタート
    • アプリのプロセスが既にデバイスで実行されているときに、最初のアクティビティが画面に表示されるまでに(画面が空白の場合でも)かかる平均時間。「ウォームアプリ」とは、ユーザーがアプリを起動したときに、アプリのプロセスが既に実行中であることを意味します。
  • アプリの起動時間 - コールドスタート
    • アプリのプロセスがデバイスで実行されておらず、作成する必要があるときに、最初のアクティビティが画面に表示されるまでに(画面が空白の場合でも)かかる平均時間。「コールドアプリ」とは、ユーザーがアプリを起動したときに、そのプロセスがデバイス上で実行されていないことを意味します。
  • 使用準備完了 - ウォームスタート*
    • アプリのプロセスが既にデバイスで実行されているときに、目的のアプリアクティビティが完全に描画されるまでにかかる平均時間。「ウォームアプリ」とは、ユーザーがアプリを起動したときに、アプリのプロセスが既に実行中であることを意味します。
  • 使用準備完了 - コールドスタート*
    • アプリのプロセスがデバイスで実行されていないときに、目的のアプリアクティビティが完全に描画されるまでにかかる平均時間。「コールドアプリ」とは、ユーザーがアプリを起動したときに、そのプロセスがデバイス上で実行されていないことを意味します。

[使用準備完了] は、RTU指標が実装されていない場合には表示されません。設定方法については、Fire OSでアプリの起動時間を測定し改善する方法を参照してください。

フォアグラウンドのローメモリキラーイベント(LME)

次のタブでは、デバイスでアプリが強制終了される原因となった、フォアグラウンドのメモリ不足イベントの1日の平均発生件数を確認できます。フォアグラウンドLMEは、非永続的なバックグラウンドアプリやサービスをすべて強制終了した後でシステムのメモリが不足した場合に発生します。

Foreground Low Memory Killer Event

描画のなめらかさ

次の [描画のなめらかさ] パフォーマンスタブでは、フレームドロップ率を測定できます。これは、アプリによって生成されたUIフレームの合計数のうち、ドロップされたUIフレームの割合を示します。

App insights dashboard, fluidity

安定性

もう1つの利用可能なダッシュボードは、安定性ダッシュボードです。これは、左側のサイドバーで [安定性] をクリックしてアクセスできます。安定性ダッシュボードには、アプリのクラッシュやアプリ応答なし(ANR)イベントに関するレポートが表示されます。

App insights dashboard, stability preview

安定性ダッシュボードには、次のKPIが表示されます。

  • クラッシュ発生率
    • 指定された期間にアプリを実行していたアクティブなユニークデバイスの合計数のうち、クラッシュイベントが1回以上記録されたユニークデバイスの合計数の割合。
  • ANR発生率
    • 指定された期間にアプリを実行していたアクティブなユニークデバイスの合計数のうち、ANRイベントが1回以上記録されたユニークデバイスの合計数の割合。
  • クラッシュ回数
    • 指定された期間にすべてのアクティブなデバイスで記録されたクラッシュイベントの合計数。
  • ANR数
    • 指定された期間にすべてのアクティブなデバイスで記録されたANRイベントの合計数。

安定性ダッシュボードのトレンドグラフの下には、クラッシュイベントとANRイベントの表が表示されます。この表で、完全なログを確認できます。

Preview of the crash events dashboard

これらのレポートを活用することで、アプリがスムーズに動作し、ユーザーに優れたエクスペリエンスを提供できているかどうかを常時把握できるようになります。ですので、定期的にご確認ください。 なお、ここでは新しいアップデート(アプリまたはOS)や新しいデバイスのリリースがアプリのパフォーマンスに及ぼす影響までは把握できません。


アプリ健全性インサイトダッシュボードの詳細については、Amazonのドキュメントを参照してください。


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