※このブログは、Dalton Huynh のブログをToshimi Hatanakaが日本向けに翻訳し加筆修正したものです。
ASK CLIのv2.0が一般公開されました。ASK CLI v2.0では、ローカル環境からスキルのリソースを素早く簡単に管理し、スキルの管理タスクを自動化することができます。
コマンドラインインターフェイス(CLI)を利用すると、Alexaスキルを構築、テスト、管理などを柔軟に行うことができます。ASK CLIは、スキル管理API（SMAPI）を使用してローカルコンピューターに保存されているスキルのリソースを、クラウド上のAlexaと同期させる機能を提供します。これにより、好みの開発ツールを使用してローカル環境でスキルをビルドすることができます。さらに、他のCLIツールと同様に、ASK CLIをスクリプトで利用することで、スキル開発のワークフローを自動化・簡略化することができます。
ASK CLI v2.0では、AWS CloudFormationを使用したデプロイのサポートが追加され、CloudFormationテンプレートからスキルのインフラを管理できるようになりました。CloudFormationテンプレートを使用することで、スキルに必要なAWSリソースを一箇所で定義してデプロイすることができます。
ASK CLI v2.0を使って新しくスキルを作成する際、AWS CloudFormationのスターターテンプレート"AWS with CloudFormation"を選択することができます。
"AWS with CloudFormation"スターターテンプレートでは、LambdaやS3バケットなど、一般的に必要とされるAWSリソースが含まれています。すでにCloudFormationを使い慣れている方は、DynamoDBやSageMakerなど、対応している他のAWSリソースをテンプレートに追加することも可能です。テンプレートの準備ができたら、あとはask deployコマンドを実行するだけで、よしなにやってくれます。
補足
現行のスキルで、ASK CLI v2.0 のAWS CloudFormationやその他の追加機能を利用するには、スキルのプロジェクトを最新のフォーマットにアップグレードする必要があります。スキルをアップグレードする手順の詳細については、こちらのアップグレードガイド(英語)をご覧ください。
これからASK CLIを使ってみようという方が理解しやすいように、いくつかのコマンド名を変更し、そのコマンドの用途をより明確にしました。
- ask apiコマンドは ask smapi コマンドに置き換えられ、コマンドがスキル管理API（SMAPI）と対話することがわかるようになりました。
- ask initコマンドはask configureコマンドに置き換えられ、コマンドの用途がよりわかりやすくなりました。
- ask initは、ASK CLIを使用して既存のスキルプロジェクトを初期化するコマンドとして使用するよう変更されました。
- Alexa-hostedスキルの場合はask deployの代わりにgit pushを使用します。
- Alexa-hostedスキルの場合、リモートのAlexa-hostedスキルのmasterブランチをデプロイする際に、ASK CLI v2では git push origin master を使用する必要があります。ask deployをAlexa-hostedスキルに実行しても何も変わりませんので注意してください。
- ask cloneの削除
- AWSでホストされるスキルのローカルマシンへのクローン作成に使用していたask cloneコマンドが削除されました。
- AWS Lambdaでホストされるスキルコードをローカルマシンに移行するには、AWS Lambdaからスキルコードをエクスポートします。スキルコードをダウンロードしたら、プロジェクトディレクトリ内でask initを実行してAlexaのスキルパッケージリソースをダウンロードし、ASK CLIを使ったデプロイ用にプロジェクトをセットアップします。
- Alexa-hostedスキルのコードをローカルマシンに移行するには、Alexa-hostedスキルのスキルIDを指定してask init --hosted-skill-id <Skill-ID> を実行してください。
クイックスタートガイドでは、ASK CLI v2.0のAWS CloudFormationのサポートやその他の機能の利用方法を詳しく説明しています。
ASK CLI v1で作成したスキルプロジェクトをASK CLI v2に移行する場合は、ASK CLI v1からv2への移行ガイドを参照してください。