スキルメタデータを定義する
ユーザーはAlexaアプリで、公開されているスキルのリストを閲覧、検索することができます。また、各スキルの情報を、詳細カードで確認できます。開発者は、開発者ポータルでこの詳細カードの内容を入力する必要があります。詳細カードは、ユーザーがスキルを選択したり、内容を理解したり、使用方法を学んだりする際に必要となるため、熟慮して作成する必要があります。
詳細カードには、以下の情報が表示されます(番号は下の図と対応しています)。
説明 | 開発者ポータルのフィールド | |
---|---|---|
A. | スキルの名前。詳細カードの最上部に表示されます。 | Skill Information > Name |
B. | スキルのアイコン。 | Publishing Information > Images |
C. | ユーザーがこのスキルを起動するための3つのサンプルフレーズ。これらのサンプルフレーズには、動作を保証するため、スキルで定義したサンプル発話とまったく同じものを使用する必要があります。後述の「サンプルフレーズを定義する」を参照してください。 | Publishing Information > Example Phrases |
D. | スキルの主な機能とスキルを使用するための前提条件(追加のハードウェア、ソフトウェア、アカウントなど)についての詳細な説明。 スキルリストに表示される「short description」も用意します。 |
Publishing Information > Full Skill Description Publishing Information > Short Skill Description |
E. | スキルを呼び出すためにユーザーが使う、呼び出し名。たとえば、「tide pooler」という呼び出し名のスキルでは、ユーザーは「tide poolerで~を調べて」と言ってスキルとの対話を始めることができます。 | Skill Information > Invocation Name |

スキルリストには、スキルの簡単な情報が表示されます。
- スキルの名前(Skill Information > Name)およびアイコン(Publishing Information > Images)。
- 概要(Publishing Information > Short Skill Description)。
- 3つのうち最初のサンプルフレーズ(Publishing Information > Example Phrases)。
この例では、スキルリストでTide Poolerがどのように表示されるかを示しています。概要と1つのサンプルフレーズが表示されてます。

サンプルフレーズを定義する
3つのサンプルフレーズは、ユーザーがスキルを呼び出すときに何と言えばよいかを示すものです。上述のように、最初のフレーズはスキルのリストに表示されます。詳細カードでは、3つのフレーズがすべて表示されます。これらのフレーズは、確実にスキルを呼び出せるよう、次の要件を満たしている必要があります。
- 独自に定義したインテントのフレーズには、サンプル発話をそのまま使用します。
- 標準インテントのフレーズには、ドキュメントに記載されているインテントのフレーズをそのまま使用するか、そのバリエーションを使用します。サンプルフレーズによって、スキルが必ず起動し、正しく応答を返すか、十分にテストしてください。認証審査において、提出されたサンプルフレーズにスキルが正しく応答しなければ、そのスキルは認証されません。
詳細カードに表示するサンプルフレーズは、以下の手順で作成します。
- サンプル発話の中から、スキルを起動して機能を使用するための主なフレーズを3つ選択します。
-
発話のスロットに有効な値を入力します。カスタムスロットタイプのスロットを使用する場合は、そのカスタムスロットタイプで明確に定義された値を使用します。
- たとえば、発話
OneshotTideIntent {City}の満潮はいつ
の中の{City}
スロットは、LIST_OF_CITIES
と呼ばれるカスタムスロットタイプを使用します。このスロットに入力する場合、LIST_OF_CITIES
で明示的に定義されている都市を使用します。 - カスタムスロットタイプの詳細については、「JSONおよびテキストで対話モデルを定義する」を参照してください。
- たとえば、発話
-
1つめは、必ずデフォルトのウェイクワード(「アレクサ」)とスキルの呼び出し名を組み合わせたサンプルフレーズを指定します。
- フレーズの文法や句読点の使い方が正しいことを確認します。
- たとえば、発話「
{City}の満潮
」は「アレクサ、Tide Poolerでシアトルの満潮を調べて」になります。この例では、「を調べて」はスキル呼び出しでサポートされている単語の1つであり、「Tide Pooler」は呼び出し名です。
- スキルの「Publishing Information」タブの「Example Phrases」フィールドに、3つのフレーズを入力します。
たとえば、Tide Poolerスキルには次のサンプル発話が含まれます。
OneshotTideIntent
{City} の満潮
OneshotTideIntent
{Date} の {City} の満潮
OneshotTideIntent {Date} の満潮
SupportedCitiesIntent サポートされている場所
SupportedCitiesIntent
対応している場所
OneshotTideIntent {Date} の満潮を聞きたい
OneshotTideIntent {Date} の満潮はいつ
このスキルの開発者は以下の3つのフレーズを選択しました。
OneshotTideIntent {City} の満潮
OneshotTideIntent {Date} の {City} の満潮
SupportedCitiesIntent 対応している場所
開発者は、{City}
スロットをLIST_OF_CITIES
カスタムスロットタイプからの実際の値(「シアトル」と「サンディエゴ」)で置き換え、詳細カードに次の3つのサンプルフレーズを作成しました。
- 「アレクサ、Tide Poolerでシアトルの満潮を調べて」
- 「アレクサ、Tide Poolerで土曜日のサンディエゴの満潮を調べて」
- 「アレクサ、Tide Poolerに対応している場所を聞いて」
Alexaアプリの詳細カードのプレビューを確認する
詳細カードにすべての情報を入力したら、必ずAlexaアプリでカードのプレビューを確認してください。アプリでは、公開済みのスキルの他に、自分が開発中のスキルも表示され、公開前のスキルのカードがユーザーにどのように見えるかを確認できます。検索ボックスにスキル名を入力して検索することもできます。
次のステップ
コーディングに関するトピック
- Alexaから送信されたリクエストを処理する
- 標準インテントを実装する
- Alexaユーザーとシステムユーザーを関連付ける
- スキルのカスタマー情報のアクセス許可をコンフィギュレーションする
- ユーザー情報をスキルで使用する
その他のトピック:
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リファレンス: