Alexa Live 2021:アンビエントエクスペリエンスの開発とビジネスの成長を後押しする50以上の新機能

Jeff Blankenburg Aug 06, 2021
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Alexa Live
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※ このブログは、Introducing More Than 50 Features to Build Ambient Experiences, Drive Growth With Alexaの翻訳です。紹介している機能やスキルは日本語に対応していない場合があります。
 

開発者やデバイスメーカーはこれまでAlexaの進化に欠かせない役割を担ってきました。これからも、Alexaシリーズのデバイスとサービスにとって重要であり続けるでしょう。ユーザーは、開発された製品やサービスのおかげで、よりスマートでセキュアな暮らしを手に入れ、大切な人とつながり、自宅でも外出先でも最新情報や娯楽に触れることができるようになっています。アカウント登録済みの90万人以上の開発者により、PC、ウェアラブル、スマートホーム、自動車などの分野で、これまで13万を超えるAlexaスキルと数百ものAlexa搭載製品が生み出されてきました。また、Alexaで操作可能なスマートホーム製品は、14万点以上も開発されてきました。

こうした中で、開発者、デバイスメーカー、スタートアップ企業、起業家が一堂に会し、バーチャルでの学習、発想支援、ネットワーク形成を軸とした半日間の無料年次イベント、Alexa Live 2021を本日開催できたことを大変嬉しく思います。 アンビエントコンピューティングの未来を築いている開発者の皆様と一緒に、成し遂げたイノベーションと成果をお祝いできることを光栄に思います。また、Alexa開発者コミュニティへの熱意を再確認するとともに、製品開発の最新動向や音声テクノロジーの未来に関するインサイトを共有することを楽しみにしています。 

我々はAlexaに、ユーザーが求めるあらゆる場面で、ユーザーの先を読んで動ける、頼りになる自分だけのアンビエントアシスタントになってほしいと考えています。ユーザーがテクノロジーを意識することなく、より多くのことをできるようにすることが我々の理想です。この長期的なビジョンの実現に向け、解決すべき課題はたくさんあります。そして、その解決には開発者の皆様の協力が不可欠なのです。ユーザーに夢や製品を届けようとする人を支えるのは我々の本能です。そして、開発者の皆様がAmazonのサービスを活用して成功を掴むことが我々の目指す目標です。

本日は、一度に発表する数としては過去最大の規模となる、多数の開発者向け機能・ツールを発表します。これらのツールや機能を用いることで、見つけやすさやエンゲージメントが向上し、成長が促進されるほか、ユーザーを満足させる手段が増え、重点分野にも対応できるようになります。ここでは、本日発表となる新機能をいくつかご紹介します。

エンゲージメントと見つけやすさの向上

APL Widgets

APL Widgetsは開発者プレビューでご利用いただけます。Widgetsは、ユーザーがデバイスのホーム画面からコンテンツを操作できるようにする新しい方法です。自動更新機能を備えた多彩な表示でスキルコンテンツをひとめで確認できるだけでなく、表示内容もカスタマイズできます。 Widgetsを使えば、スキルを呼び出さなくても、ユーザーにインタラクティブなスキルエクスペリエンスを提供できるようになります。 たとえば、完了した項目にチェックを入れたり、ウィジェットをタップしてスキルの最新コンテンツに直接アクセスしたりすることなどが可能になります。従来のマルチモーダルスキルの応答と同様、Widgetsの作成にもAPLドキュメントを利用できます。(日本対応)
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おすすめスキルカード

現在、Echo Showのホーム画面にはニュースやレシピ、写真などが表示されていますが、間もなく一部の開発者の方々は、おすすめスキルカードを使用して、ホーム画面のローテーションで自分のスキルをプロモーションできるようになります。ユーザーがスキルをホーム画面から直接見つけて操作できるようになることで、ユーザーの獲得や引き込みにつながります。有名ブランド企業でも高いスキルを持った個人開発者の方でも、ホーム画面でプロモーションができれば、スキルの見つけやすさを向上させ、エンゲージメントを高める重要なチャンスを得ることができます。
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無指名対話ツールキットの拡張

昨年、Amazonは無指名対話ツールキット(NFIツールキット)を発表しました。これは、スキルが対応できるよくあるリクエストについてシグナルをAlexaに提供できる機能で、ユーザーはスキルの名前を記憶しなくても、スキルを簡単に見つけて使用できるようになります。NFIコンテナーの採用は、トラフィックを増加させる重要なツールであることがわかっています。スキルによって結果は異なりますが、NFIの使用により、トラフィックが倍になったものもありました。そこでこのたび、NFIツールキットのサポート対象をすべての英語ロケールに拡張するとともに、このフレームワークに次の3つの新しい機能を追加しています。
 

  • よく使われるフレーズを使用したスキル検索
    現在、Alexaのユーザーがスキルを見つける目的で行う発話は、毎月数百万回に及んでいます。たとえば、「アレクサ、お話を聞かせて」、「アレクサ、運動したい」、「アレクサ、ゲームしようよ」などの発話が行われています。 今後、これらのよく使われる検索フレーズに対する応答として、音声と画面を通じてAlexaからスキルを提案することが可能になります。これは、タイムリーに関連性の高いスキルを提案するというユーザー獲得の新しい手法です。
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  • パーソナライズされたスキルの提案
    また、ユーザーがお気に入りのスキルを使い続けられるようにしたいという考えから、無指名対話にパーソナライズされたスキルの提案を加えました。これには、新しいスキルアフィニティモデルやユーザーフィードバックメカニズムが含まれており、皆様のスキルや類似のスキルに関心を示したユーザーとつながりやすくする狙いがあります。たとえば、ユーザーが「アレクサ、今日のナスダック株価は?」と聞けば、Alexaは「CNBCスキルを以前使用したことがあります。また使用しますか?」といったプロンプトを再生して、スキルに誘導します。 
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  • コンテキストに合ったスキルエクスペリエンス
    さらに、無指名対話を拡充して、マルチスキルエクスペリエンスによるコンテキストに合ったスキル検索をサポートしました。ユーザーは、1つの目的を達成するために、自然なフレーズを使用して、複数のスキルで同時にタスクを実行できます。スキルを一つひとつ呼び出したり、スキルごとに同じ発話を繰り返す必要はありません。たとえば、ユーザーがAlexaに今日は何の日かと聞くと、Alexaは回答した後に、TED Talksスキルで歴史に関する講演を検索したいかをたずねます。その後、「歴史」という検索トピックを自動的にスキルに渡し、ユーザーをスキルにディープリンクします。
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成長を促進する新しい収益化のチャンス

有料スキル

このたび、開発者の皆様が活用できる新しい収益化の形として、有料スキルを導入します。有料スキルのコンテンツにアクセスするユーザーは、買い切りの料金を事前に支払う必要があります。これは、ユーザーが1回料金を支払うことで中核となるスキルエクスペリエンスにアクセスできるような、プレミアムスキルに最適です。有料スキルは、今後数週間以内に開発できるようになる予定です。
 

スキル内課金の拡張

スキル内課金の機能が拡張され、インドとカナダでも利用可能になります。


Alexaショッピングアクション

Alexaショッピングアクションは、(「カートに入れて」、「購入して」などのアクションにより)開発者がスキル内でAmazon.comの商品を提供できるようにする機能です。たとえば、AlexaでプレイできるSFのロールプレイングゲーム「Starfinder」で、Alexaショッピングアクションを使用して、ユーザーが卓上ボードゲームを購入できるようにすることなどができます。

Alexaショッピングアクションは簡単に利用でき、スキルエクスペリエンスにも組み込みやすい機能です。そしてもちろん、ユーザーが現在Alexaでの買い物に使用しているセキュリティ機能がそのまま適用されます。 (日本対応)
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AmazonアソシエイトをAlexaで

Alexaショッピングアクションはスキル内のスタンドアロン機能として使用することもできますが、我々は、世界最大級のアフィリエイトマーケティングプログラムであるAmazonアソシエイトをAlexaに導入することを決めました。

ショッピングアクション機能を使用して、Amazon.comで販売されている数百万もの商品から選択してスキル内でお勧めすることで、対象商品の紹介料を得ることができます。Amazonアソシエイトプログラムと同様に、お勧めした商品をユーザーが購入した場合は、最大10%の紹介料が支払われます。
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もっと楽しく夢中になれる体験を

Amazon Musicのスポットライト機能

新しいAmazon Musicのスポットライト機能では、アーティストが事前に収録したメッセージをアップロードしたり、Amazon Music for Artistsモバイルアプリでメッセージを作成したりすることで、ファンと直接つながることができます。アーティストはスポットライトを通じて、新曲をプロモーションできるだけでなく、アーティスト活動の舞台裏を紹介することも可能です。ファンはAlexaか、Amazon Musicアプリのアーティストのプロフィールページで、すぐにスポットライトを聴くことができます。

Shared Activities API

我々はゲームをもっとソーシャルにしたいと考えています。そこで、Shared Activities APIを今年中に公開する予定です。Shared Activities APIを使えば、非同期的なマルチプレイヤー型のゲームを開発し、友人と共有して一緒に遊べるようにすることができます。これにより、友人や家族との新しい遊び方をユーザーに提案できます。Jeopardyで友人とスコアを競い合うことも、すぐに可能になります。 
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インタラクティブメディアと音楽リクエストのためのコンポーネント

今年に入ってからユーザーがAlexa搭載デバイスを使用して音楽、ラジオ、ポッドキャストを聴いた時間は、合計で数十億時間にも上ります。 Alexaをユーザーにとってさらに魅力的なものにするため、AmazonはInteractive Media Skill Componentsを発表します。これは、ラジオ、ポッドキャスト、音楽のプロバイダーがAlexaでインタラクティブなエクスペリエンスをよりすみやかに公開できるようにする機能です。また、Song Request Skill Componentの開発者プレビューも公開します。これにより、ラジオDJはAlexa経由で聴きたい曲や人に捧げたい曲のリクエストを受け付けるなど、リスナーとやり取りできるようになります。
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自宅でも外出先でもさらに使いやすく

Food Skill API

Food Skill APIは、質の高いフードデリバリーやテイクアウトのエクスペリエンスをすみやかに開発することを可能にします。このFood Skill APIを使用すれば、強化されたスキル検索機能で、簡単に使用できる精度の高いユーザーエクスペリエンスを実現することができます。

ユーザーの関心を引くには、適切なオファーを、適切な場所で、そして当然適切なタイミングで提案することが重要です。だからこそ、Domino’sのような業界を牽引するレストランは、このAPIを使用してAlexaで新しい検索エクスペリエンスを提供しようとしているのです。さらに、Food Skill APIには、ユーザーがAlexaにお店選びの候補をたずねた場合の新しい提案方法も実装されています。


イベント別トリガーとプロアクティブな提案

アンビエントエクスペリエンスの実現に向けて、さらに2つの機能を発表します。イベント別トリガーとプロアクティブな提案です。 これらの機能は、自宅や外出先でユーザーにプロアクティブなエクスペリエンスを提供することを可能にします。たとえば、仕事に向かうときに自宅を施錠するようスキルがプロアクティブに提案してくれる設定を、ユーザーが選択できるようにすることができます。ほかにも、ユーザーが朝のランニングを始めたら、聴きたいプレイリストをスキルから提案することなども可能です。Whole Foodsは、これらの機能を利用したカーブサイドピックアップエクスペリエンスを今年中にリリースする予定です。

イベント別トリガーとプロアクティブな提案は、いずれも今年中に開発者の皆様に向けて公開する予定です。

定型アクションとカスタムタスクの統合

ユーザーはAlexa定型アクションを使って日々の生活の簡素化を図っています。定型アクションは、「アレクサ、おはよう」、「アレクサ、おやすみ」、「アレクサ、ゆっくりしよう」などのフレーズで、日常的な複数のアクションをセットで自動的に実行してくれる機能です。 実際、定型アクションを使うAlexaユーザーの割合は昨年以降2倍以上に増えています。定型アクションとカスタムタスクを統合すると、ユーザーは定型アクションをカスタマイズして、愛用しているスキルに直接アクセスするよう設定できます。たとえば、ユーザーは「アレクサ、今日のニュースは?」の定型アクションとして、お気に入りのニューススキルの株式相場、ビジネスニュース、マーケット最新情報を直接知らせるよう設定することが可能です。(日本対応)
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スキルからスマートフォンへの引き継ぎ

Send to Phone機能を使うと、ユーザーはAlexa搭載デバイスでエクスペリエンスを開始した後、それをスマートフォンでも継続できます。  Quick LinksとSend to Phoneを組み合わせることで、Alexaとスマートフォンの両方を活用したアンビエントエクスペリエンスを提供することができます。

McDonald’s UKはVixen Labsと共同で、Send to Phoneを使用して、お得な割引をより簡単に利用できるスキルを開発しました。ユーザーは、My McDonald’sのスキルを使って最寄りの店舗の場所、行き方、最新の割引を調べつつ、My McDonald’sアプリとディープリンクした割引情報をAlexaからスマートフォンに受け取ることができます。Twitter、Husqvarna、Iberia Airlines、クックパッド、Lysolといったほかのブランドも、Send to Phone機能を使って自社のモバイルアプリをAlexaスキルと連携させる予定です。(日本対応)

Find My機能でアイテムを探す

ユーザーが大事にしているものを探して見つけるお手伝いがAlexaでできるようになりました。本日のリリースでまずプライベートベータ版として新たに公開されたFind My APIを使用すれば、鍵、財布、ヘッドホン、リモコン、さらにはペットまで、ユーザーが失くしてしまった大切なものを見つけられるAlexaスマートホームスキルを開発することが可能になります。ユーザーは「Alexa, Find my」または「Alexa, Ring my」と言うだけで、追跡対象のアイテムを見つけることができます。このFind My機能でサポート対象となるデバイスメーカーを、今後拡大していきます。SamsungとRemote+では、2021年中にFind My機能が追加される予定です。

よりスマート、よりセキュアで、管理しやすい住まいを実現

デバイス検出の拡張

ユーザーはスマートホームデバイスを操作するために、毎週数億回もAlexaを利用しています。こうしたデバイスには、カメラ、ガレージのドア、照明、ドアのロックなどが含まれます。そこで今回、Amazonではデバイスの検出を拡張し、プリンターやスマートテレビなど、同じワイヤレスネットワークに接続されているほかのAlexa対応デバイスをユーザーが検出できるようにしました。これによって、より多くのデバイスメーカーが製品にデバイスの検出を統合できるようになり、より多くのユーザーがAlexaからデバイスを操作し、デバイスのスマート機能を活用できるようになります。


Alexaの補充機能の拡張

Alexaには、電池、プリンターインク、洗剤、乾燥機用柔軟シートなどのアイテムを再注文する機能が既にあります。ユーザーの生活をさらに快適なものにするため、このAlexaの補充機能を交換部品にまで拡張します。開発者の皆様は、Alexaを通じてこうした交換部品が注文される度に、繰り返し収益を得ることができます。CarrierやResideoなど多くのブランドのサーモスタットはエアフィルターが交換可能になっており、Bissellのロボット掃除機もこれと同様になっています。


Alexa Guardのアップデート

より一層堅牢なホームセキュリティが間もなく実現します。米国のユーザーは、Alexaから煙探知機、一酸化炭素検知器、漏水検出器などのスマート安全装置に接続し、自宅の安全を強化できるようになります。これらのスマート安全装置が危険を検出すると、Alexa Guardがユーザーにスマートアラートモバイル通知を送信します。Kidde、Moen、First Alert、YoSmartは、既に自社のスマート検出器にAlexaの統合を始めています。

開発者の生産性向上と高品質なエクスペリエンスの提供を支援

Alexa Conversations

昨年のAlexa Liveで、Alexaとの対話をもっと会話らしくするためのダイアログ管理に対するディープラーニングベースのアプローチ、Alexa Conversationsを発表しました。Alexa Conversationsの一般公開後、何千人ものスキル開発者がこのツールを使用してエクスペリエンスを強化し、何百万もの対話を支えてきました。これらのスキルのエンゲージメントは同期間で2倍以上に増えました。コンテストに優勝したArt Museumの開発チームは、Alexa Conversationsを使うことで、エクスペリエンスの開発を迅速化、簡素化できたと実感しています。このチームのスキルは、ユーザーがシカゴ美術館のデジタルコレクションを自宅で鑑賞できるというものです。

このAlexa Conversationsのサポート対象ロケールが拡張され、すべての英語ロケールで利用可能になります。ドイツではベータ版、日本では開発者プレビュー版が利用可能です。 Alexa Conversationsについて詳しくは、こちらをご覧ください。


Alexaスキルコンポーネント

スキルのコーディングをもっと簡単にしたい。この思いから導入されたのが、Alexaスキルコンポーネントです。このコンポーネントは、既に存在する音声モデルやコードライブラリに単に組み込むだけで、スキルの開発を加速化することができます。スキルコンポーネントを使うことで、基本コードの記述に割く時間を減らし、スキル特有の部分により多くの時間を割くことが可能になります。スキルコンポーネントは、スキルに簡単に組み込める「すぐに使える」エクスペリエンスです。このコンポーネントはそれぞれベストプラクティスに基づいており、最新の会話型AIとマルチモーダル機能を使用しています。Alexaスキルコンポーネントは、現在開発者プレビューでご利用いただけます。
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音声によるアカウントリンクと音声による同意確認

現在、ユーザーは音声プロフィールを設定し、Alexaに音声を識別させて、エクスペリエンスをパーソナライズすることができます。スキルエクスペリエンス内でも既に、この機能を活用して、発話者を区別したり、ユーザー設定などの設定を記憶したりすることが可能になっています。今回の音声によるアカウントリンク音声による同意確認は、開発者のシステム上でのアカウントリンクや、スキルエクスペリエンス内での新規アカウント作成を、ユーザーが簡単に行えるようにする機能です。これらの機能を使えば、ユーザーは氏名や電話番号といったAlexa音声プロフィール内の情報の共有を、音声で同意することができます。これにより、ユーザーがアカウント認証情報を記憶しておく必要がなくなり、スキルエクスペリエンスの使用が円滑化されます。


Alexaスキルデザインガイド

Amazonでは、スキルの開発と保守をよりシンプルで低コストにする方法を開拓し続けています。そこでこのたび、Alexaスキルデザインガイドの新しいバージョンをリリースしました。このガイドは、Amazonの開発者や広範なスキル開発者コミュニティの経験から得られた知識を体系的にまとめたものです。音声ファーストのデザイン手法に根ざしたこのガイドでは、開発のライフサイクル全体を網羅しています。スキル開発を始めたばかりの方も、より高度な事例に関してアドバイスが必要な方も、このガイドが役に立つはずです。


Alexa Entities

Alexa Entitiesの一般公開を開始しました。この機能を使用すると、Alexaのナレッジグラフ内の情報をスキルで取得することが可能になります。たとえば、ベルギーの人口や首都、カバの平均体重などを知ることができます。Alexa Entitiesの機能があれば、開発者の皆様が独自に一般知識のカタログを手配、取得、管理する必要がなくなります。Alexa Entitiesについて詳しくは、こちら(英語)をご覧ください。


発音のカスタマイズ

発音のカスタマイズは、珍しい単語に対するカスタムの発音をスキルモデルに登録できるセルフサービスツールです。キャラクターの名前やゲームのタイトル、医薬品の名称などでの使用が想定されます。
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サンプル発話のレコメンドエンジン

新しいAIベースのサンプル発話のレコメンドエンジンがパブリックベータ版で利用可能になりました。この機能は、帰納的文法学習、seq2seq(シーケンスツーシーケンス)変換、データフィルタリングを活用することで、スキルに合った発話を提案し、開発時間の節約を図ります。


スキルA/Bテストサービスとテスト生成ツール

スキルテストに役立つ新しい2つのツールを公開します。スキルA/Bテストサービスでは、A/Bテストを実施して、スキルの公開をデータに基づいて判断できるほか、その後の新機能のリリース頻度も制御できます。  テスト生成ツールは、一括バッチテストを行うためのテスト機能を開発できるようにします。いずれの機能も、スキルを繰り返しテストし、スキルの更新頻度を上げるために役立ちます。


AVSのサポートロケールの拡大

Alexa搭載デバイスを世界中のあらゆる地域で販売できるよう、まずAlexa Voice Service(AVS)の国際サポートを強化します。Alexaをデバイスに直接統合できるこの人気のサービスは、間もなく25か国以上での提供が実現する予定です。また、スペイン語、フランス語、イタリア語、日本語など、複数の新しい言語のサポートも追加予定です。


Alexa Connect Kitのサポートロケールの拡大

同様に、間もなくAlexa Connect Kit(ACK)ベースのデバイスのプロトタイプ作成や販売が、米国以外の国でも可能になります。  このサービスでは、AmazonマネージドのACKハードウェアモジュールを購入し、1回限りのわずかな料金を最初に支払えば、製品が存続する限りACKクラウドサービスを利用することができます。シャープ、Globe Electric、Vornadoなど多くのデバイスメーカーが、電子レンジから扇風機、照明に至るさまざまなデバイスにAlexa Connect Kitを活用しており、ユーザーの快適性を向上させると同時に、市場投入までの時間を短縮することに成功しています。ロードマップでは、欧州、日本、カナダ、メキシコ、ブラジル、インド、オーストラリアなどの国で、今年中にACKの提供を開始する予定です。

スマートホームデバイスと音声アシスタントの相互運用性

Matter

私たちはこれまでずっと、開かれたスマートホーム環境作りを大事にしてきました。複数のスマートホームプロトコルをサポートすることで、デバイスメーカーや開発者がAlexaと連携して、共通のユーザーに向けて革新的なソリューションを提供できるよう後押しを続けています。過去1年半にわたり、Amazonやほかの主要なスマートホームデバイスメーカーは、Matterと呼ばれる新しい相互運用プロトコルを開発してきました。 この新しい規格の主な目的は、所有するスマートホームデバイスが主要なあらゆる音声サービスと互換性があることをユーザーがすぐにわかるようにすることです。また、デバイスメーカーにとっては、Matterを使用することで、新しいスマートホームデバイスの開発に要する労力を大幅に削減できるというメリットがあります。

本日我々は、Echoシリーズの各デバイスをアップグレードし、Matterに対応させることを発表します。これには、ほとんどのEchoデバイスおよびEcho Dotデバイスと、すべてのEcho Studio、Echo Flex、Echo Plus、Echo Showの各デバイスが含まれます。この変更により、何百万ものEchoユーザーが、Echoデバイスを通じてMatter対応製品を簡単にセットアップして操作できるようになります。Matter認定デバイスを開発するための支援ツールは、間もなく公開予定です。また、開発されたMatter対応デバイスの審査を始める準備も既に整っています。


Voice Interoperability Initiative

Voice Interoperability Initiative(VII)は2019年後半に立ち上がりました。 現在利用可能な音声エージェントは複数あり、それぞれが独自のスキルと機能を備えていますが、ユーザーにはあらゆるタスクで希望する音声エージェントを簡単に利用できる自由が認められるべきです。このビジョンをサポートするために作られたのが、VIIです。このプログラムには、Facebook、Intel、Qualcomm、Sonos、Garminといった世界的なブランドを含め今や約90社が参加し、ビジョンの実現に向けて取り組んでいます。


マルチエージェントツール

マルチエージェントエクスペリエンス(MAX)ツールキットが近日リリース予定です。このMAXツールキットは、マルチエージェント統合のためのミドルウェアコンポーネントを提供し、マルチエージェント製品の開発をより簡単かつ迅速に行えるようにするソリューションを実現します。パートナーが開発しているマルチエージェントデバイスには、ThinQの「ハイ、LG」サービスやAlexaが搭載されたスマートテレビなどがあります。また、Samsungの次世代冷蔵庫「Family Hub」にはAlexaが搭載されており、さらなる利便性と操作性を自宅で体感できるようになっています。

 

Alexaカスタムアシスタント

Alexaカスタムアシスタント(ACA)は、どんなブランドでも簡単に独自にカスタマイズした音声アシスタントを作成できる包括的ソリューションです。Alexaのテクノロジーに基づいて、開発者が独自のウェイクワード、音声、ペルソナ、機能を構築することが可能です。1月には、世界的な自動車メーカーであるStellantisがACAの第1号ユーザーとなることが発表されました。その後もQalcomm、Garminと勢いを維持しており、直近ではElektrobitとContinentalが、初めてとなる実車へのACAの統合を発表しました。さらに、Verizonも、ACAテクノロジーを活用したスマートディスプレイを間もなくリリースする予定です。VerizonユーザーはVerizonのスマートディスプレイを使用して、新しいサービスのセットアップやアカウントの管理、トラブルシューティングなどを行うことで、ブロードバンドオプションをより柔軟に監視できるようになります。

次のステップ

世界レベルの音声テクノロジーとアンビエントコンピューティングエクスペリエンスを、開発者の皆様が共通のユーザーに向けて開発できるよう、我々はこれからも絶え間なく革新を続けます。開発者、ブランド、デバイスメーカーなど、あらゆる皆様が利用できるツールを開発し、皆様が本領を発揮できるよう障壁を取り除いていくことが、我々の使命です。Alexaの開発は今、これ以上ない好機を迎えています。

すべてのツールと機能の一覧、およびプレビューのお申し込みについては、 Alexa Live 2021 Release Roundup (英語)をご覧ください。

皆様が開発したスキルの公開を楽しみにしています。

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